新潟県上越市の和菓子店大杉屋惣兵衛で雪室じゃがいものきんつば限定販売
新潟県上越市の老舗和菓子店、大杉屋惣兵衛は12日までの期間限定で、雪室じゃがいもを使用したきんつばを販売している。じゃがいものきんつばという話題性と味のよさが好評で、連日売り切れるほどの人気。今年2月の販売が好評で、4月に再販売した。暑くなると需要が減るため、来年2月に再度販売する考えだ。
昨秋に、公益財団法人雪だるま財団が事務局となり、雪室商品を売り出すプロジェクト「雪室推進プロジェクト」と上越市が認定した特産品の「メイド・イン上越」の試食会で、同店製造担当の宮越雅士さんが蒸した雪室じゃがいもを食べたところ、甘さとコクがあったことから、今年年頭ころに商品化を考案した。
宮越さんによると、さつまいものきんつばは京都や東京・浅草にはあるが、じゃがいものきんつばはあまりなく、少なくとも上越市内では初だという。2月に発売した時には、メディアに取り上げられたこともあり、開店前に行列したこともあったという。
限定販売される雪室じゃがいものソフトきんつば(1個150円税込み)は同市内の本店、お馬出し店、エルマール店で取り扱う。同市安塚区の雪室で保存された新潟県産の男爵イモを使用しており、雪室保存糖度が増しているという。また、じゃがいもを裏ごししたほか、ダイスカットしたものも入れ、そこに白あんとバターを混ぜている。味はほんのりバターの味と塩気があり、じゃがいものつぶも残っている。単に甘いというだけの和菓子のイメージとは違った新感覚のスイーツだ。
宮越さんは、「じゃがいもが嫌いという人はあまりいない。今まで上越の和菓子店にはきんつばがなく、光が当たっていなかった。手間がかかるので、大量生産はできないが、厳しい日常を忘れて、落ち着いてお茶を飲んでお菓子を食べる時間を作ってほしい」と話している。