佐渡市長選挙、新人の渡辺氏が当選
12日投開票の佐渡市長選挙は、新人で元・市教育委員会社会教育課長(元・市総務課長)の渡辺竜五氏が初当選を果たした。
今回の市長選挙は、現職で2期目を目指す三浦基裕氏に、特定行政書士の後藤浩昌氏、元・市教育委員会社会教育課長(元・市総務課長)の渡辺竜五氏、元・副市長の藤木則夫氏、元市議会議員の宇治沙耶花氏の4候補が挑んだ。渡辺陣営の開票速報を見守る会場には五十人ほどの支援者が集まり、出口調査の発表の際には、「厳しいなあ」という声が聞かれたが、2回目の発表で三浦氏と1万票で並んだ。11時過ぎの発表で、三浦氏を上回り、勝利。会場は一気に沸いた。
渡辺氏は、「候補が多く争点がぼけてしまう不安もあったし、私自身怪我をして多くの人に迷惑をかけたし苦しかったが、皆様方の応援、お力添えで、乗り切って勝ち抜くことができた」と語っていた。さらに続け、「これから佐渡を元気にするため頑張る」と意気込みを述べていた。また、記者団の質問に対し、「地域振興に力を入れる。合併の見直し、弊害を直す。福祉、医療に力を入れる」と話した。
一方、市議の多くが相手候補を応援する形となり結果的に敗れた三浦氏は、記者の質問に対し、(市長としての4年間、)市議会では議案など否定ありきという部分が続いて、こちらから(市議に対し)アプローチしたが、最終的に市長就任前に決めた新庁舎建設をひっくり返したことが尾を引いたなどと語っていた。
また、ある関係者は、「いつも佐渡市長選挙では相川票がキーとなる。今回、相川が地盤の渡辺さんが、三浦さんに一定の票を奪われたとはいえ、相川でトップだったことも大きい。ただ、この選挙は、合併後、オール佐渡を目指しながらも、結局、地域争いに終始した結果を示している。副市長人事で地域バランスを取る必要があるのではないか」と話していた。
別の関係者は、「渡辺氏は、甲斐元也前市長の後継者で、甲斐市長が2期市長をやった後に禅譲される形で出馬する予定だった。そこに前回の市長選挙で三浦氏が割って入り市長になった。今回渡辺氏が雪辱を果たした形になったのではないか」と話していた。
開票結果は以下の通り。
渡辺竜五氏 11,210
三浦基裕氏 10,576
藤木則夫氏 7,272
宇治沙耶花氏 3,332
後藤浩昌氏 242