新潟県「佐渡金銀山」世界遺産登録推進議員連盟が臨時会を開催
新潟県議会議員52人全員が加入する「新潟県『佐渡金銀山』世界遺産登録推進議員連盟」は28日、臨時会を開催した。ユネスコによる世界遺産登録に向けた今後のスケジュールなどが報告されたほか、参加議員から今後懸念される国際外交上の問題について意見が出された。
臨時会では、新潟県の教育長文化行政課から、「佐渡島(さど)の金山」世界遺産登録に向けた今後スケジュールについて説明。今年秋ころより、ユネスコから依頼される諮問機関イコモスによる現地調査が行われ、2023年6月から7月ころにイコモスの審査結果を踏まえ、ユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が決定する。
また、新潟県は登録実現に向けて、橋本憲次郎副知事をリーダーとするワーキングチームを14日に立ち上げたことを報告。「佐渡島の金山」の価値を、国際的に理解促進をさせるための取り組みや、歴史的経緯に関する情報収集などを行うとしている。
冒頭挨拶を行った新潟県の花角英世知事は「(佐渡島の金山は)世界に類のないものとして後世に語り継いでいく価値のあるもの。世界遺産たる価値を、世界の多くの方々に理解してもらうべく、これから働きかけていきたい」と語った。その一方で、「国際外交上、色々な議論に巻き込まれていくことになる。事実に基づいて、丁寧に説明していきたい」と今後の懸念について考えを述べた。
臨時会の中では、出席した議員から「「韓国ではタスクフォースを発足させて、かなり強く反発しており、心配が尽きない。登録に向けては韓国と膝を付け合わせて、理解を得るよう努力をしていく必要があると思う。それに向けてこの議連でも、意見書などを出すべきではないか」という意見が出された。
新潟県「佐渡金銀山」世界遺産登録推進議員連盟会長の岩村良一議員は、「新たなスタートに立った。諸課題はあるけれど、行政や議会、県民をあげて登録に向けて推薦していこうということを誓いあった。今日も意見が出されたが、今後の活動方針について、役員会を開いて決定をしていきたい」と話した。