(株)当世館(新潟市)が、対面のコロナ感染を防ぐ「面談用遮断フィルム」を発売

面談用遮断フィルム

テントや間仕切りカーテンなどシートを使った商品の製造販売を手がける株式会社当世館(新潟市中央区)は、新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、対面で向き合ったときの飛沫感染のリスクを抑える「面談用遮断フィルム」を開発、試作品の販売を開始した。価格は、固定ポールが3本ついた遮断フィルムが2,800円、木製スタンドが500円(スタンド2個で1,000円)。

先週販売を始めたばかりだが、すでに14セットを販売しており、今後も市役所・金融機関・病院・企業の受付や、食堂の座席向けなどでの需要を見込んでいる。小山修平社長は、「新薬が開発されるまでの間、少しでも社会の感染防止に役立てられればと考えています」と話す。

面談用遮断フィルム(1セット)は、ポールが3本ついたフィルムと、木製スタンド2個で構成。ポールをスタンドに差し込んで台の上などに設置し、対面での感染リスクを低減する。フィルムの下には6センチメートルの隙間があるため、顧客と資料をやりとりもスムーズに行える。

フィルムはテーブルクロスやカーテンなどに使用できる厚さ0・1ミリメートルの透明フィルムを使用、軽量なうえに防炎性能もついているという。

また木製スタンドの底面と、設置するの台の上にそれぞれマジックファスナーを取り付け、しっかりと固定して使うことができる。なおマジックファスナーは、使用しなくなった後、綺麗に剥がすことができるためマジックファスナーを貼り付けた台を傷つけないで済む。

フィルムのサイズは幅1,000×高さ550センチメートル、木製スタンドのサイズは幅60×奥行60×高さ60センチメートル。スタンドには差し込み穴が3か所あることから、スペースの広さや形状によっては連結で設置したり、箱型にして設置したりすることも可能だ。

なお、もっと大きいサイズが必要な場合は、間仕切り用「透明フィルムシート」もある(後述)。

面談用遮断フィルム

 

 

間仕切りカーテン、木製テントもコロナ対策に活用可能

当世館は1918年創業で、看板、トラックシート、テント、工場のビニールカーテン、クリーンルームなどを顧客のニーズに合わせて製造・販売している。

このうちテントは、多人数を収容できる木骨テント「木bana(きばーな)」(115万円〜)、家の形をした個室空間テント「木bana FLEX」(215万円〜)のほか、簡易パイプテント、大型テントなどがある。「個室空間テントは、分解・組み立て式のためトラックで運べるほか、強風に強い(新潟工科大学 風流体工学センターではCFD解析を依頼し風速21メートル/秒の耐風であると報告をもらった)。加えて、下にキャスターがついていて簡単に移動することができるのが特徴です。内部にはクーラーもついていてイベント時の店頭販売スペース・授乳室などに使われています。また、簡易パイプテントや木骨テントは災害時の一時避難用などに使われています」(小山社長)。

木bana(きばーな)

木bana(きばーな)パンフレット1
木bana(きばーな)パンフレット2

 

さらに最近は、コロナ感染拡大に伴い、病院で新型コロナウイルス外来室として使われているケースもあるようだ。なお、同社では木bana(6メートルサイズ)が4台、木bana FLEXが3台を保管していて、購入して納品までのレンタルに対応しているものの、基本的にはレンタルのみは行なっていないという。ただ、保管スペースがないという人も多いことから、「購入していただいた方のテントを預かるサービスを始めることを検討しています」(同)と話す。

木bana FLEX

木banaFLEXパンフレット

 

また先述の間仕切り用「透明フィルムシート」は、工場の透明カーテン、(透明フィルムで囲んだ)クリーンルームなどに使われているが、こちらも最近、大空間の飛沫感染防止のために使いたいというニーズ(シートで事務所や店舗内の空間を仕切って、空間の安全を確保するために使用)が増えている。

なおシートの料金は、幅4×奥行2×高さ3メートルの空間を作る場合で、フレーム製作・設置、フィルムシート製作・設置工事を含め、約40万円となっている。

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