新潟県上越市のタカダキャッスルホテルが事業を停止、県内3例目のコロナ関連倒産
上越市の有限会社タカダキャッスルホテル(上越市仲町4-5-7、資本金300万円、従業員9名)が、4月21日付で事業を停止。事後処理を弁護士に一任した。
事業停止は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてのもので、新潟県内の同影響による倒産は、今回が3例目。
東京商工リサーチ新潟支店によると、負債総額は債権者37名に対し、約2億5,000万円。1948年に「吉田旅館」として創業し、1953年に法人化された同社は、高田駅徒歩1分の立地する宿泊施設を経営していた。現在の施設で「タカダキャッスルホテル」としてリニューアルオープンしたのは、1994年。
ホテルは出張客や観光客を対象に、駅近隣にありながらも低価格が売りであった。また施設の1階で運営していた「和食処 よし田」では、日本料理や地酒を提供し、一般客のほか宴会・法要需要にも対応していた。
しかし利用客の減少や同業他社との競争を受けての業績低下が続いた上、リニューアル時の金融借り入れ負担が重くのしかかるようになる。2015年11月には施設を担保としていた金融債務がサービサーに債権譲渡されるなど信用も低下していた中で、業績・資金繰りは厳しい状況が続いていた。
さらに新型コロナウイルス感染拡大による影響で、毎年4月に開催される地元有数のイベント「高田城址公園観桜会」が各種イベントを中止しての縮小開催に。利用客が著しく減少したことから、事業継続を断念することとなった。
タカダキャッスルホテルの事後処理は、森直樹弁護士(森直樹法律事務所、電話025-526-5828)に一任されている。