美濃屋支店(新潟県長岡市)が破産手続開始決定、県内コロナ関連倒産4例目
長岡市の合資会社美濃屋支店(長岡市東坂之上町2-3-7、従業員7名)が27日、破産手続開始決定を受けた。
東京商工リサーチ新潟支店によると、負債総額は1億4,900万円。美濃屋支店は1953年に、美の川酒造株式会社の販売部門が独立した形の合資会社として設立され、日本酒をはじめとする種類の卸売、および一部店頭での酒類、味噌・醤油などの食料品の小売を行っていた。長岡駅近隣の飲食店を中心に顧客があり、ピーク時の1998年2月期には8億円強の売上を計上していた。
しかしコンビニエンスストアや安売店、郊外のショッピングモールなどの台頭により、地元飲食店や商店への客足の減少や閉店が相次ぐようになると、同社の売上も減少傾向に。2014年には金融機関にリスケを要請して経営改善に取り組んでいたものの、以降、売上は2億円台にまで低下。
業績の改善が見られない中で、2月には代表が入院したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年には多くなる宴会向け需要も急減。4月末の決済の目処も立たなくなり、事業継続を断念。24日に新潟地裁長岡支部に破産申請を行っていた。
美濃屋支店の破産管財人には、佐藤明弁護士(弁護士法人一新総合法律事務所長岡事務所、電話0258-30-3500)が選任されている。