楽天グループ、フリマアプリ「ラクマ」のCS拠点を新潟市に開設
初の地方カスタマーサポート(CS)拠点
楽天株式会社(東京都)と楽天グループの株式会社Fablic(東京都)は11日、フリマアプリ「ラクマ」の新たなカスタマーサポート拠点「ラクマCS新潟オフィス」(新潟市)を開設した。新拠点の開設により、カスタマーサポートに対応するスタッフを増強し、ユーザーがより安心・安全にサービスを利用できる環境の構築を図る。
「ラクマ」は、会員数約9700万の顧客基盤を有する楽天グループが運営するフリマアプリ(個人間=CtoCで物品の売買を行えるフリーマーケットアプリ)。今年2月には、楽天の「ラクマ」と、2016年に楽天グループ入りしたFablicの「フリル」の2フリマアプリが統合し、新「ラクマ」が誕生。新アプリでは、両サービスの強みを融合したことで、より多くの人が集まり、さらに充実した品揃えを提供する新たなプラットフォームとなっている。
一方、カスタマーサポートに関しては、これまで楽天本社のある東京・二子玉川オフィス内に、カスタマーサポートチームを編成し、日々健全な取り引きが行われるようサポート体制を整えてきた。だが、CtoC市場規模の拡大と「ラクマ」の取引量の急増に伴い、今後も安心・安全なサービスの提供をし続けるためには、さらなるカスタマーサポートの拡充が必要と判断し、新拠点を開設した。
11日に行われた開所式には、楽天執行役員の松村亮氏、新潟県副知事の高井盛雄氏、新潟市長の篠田昭氏などが出席した。
村松執行役員は、「Eコマース市場は、過去5年間、年平均成長率で10%以上の成長を続けています。なかでもフリマアプリを中心としたCtoC(個人間取引)EC市場が急速に拡大しています。経済産業省の『電子商取引実態調査』によると、2017年のCtoCの推定市場規模は、昨年対比で約30%成長しており、1兆円市場が目前の状況ということになります」と解説。
さらに続け、「こうした背景から、楽天が運営するフリマアプリの『ラクマ』は、楽天グループのサービスのなかでも、次世代の成長エンジンとして非常に重要な事業です。『ラクマ』は、昨年末時点で流通総額が1400億円の市場を作っており、伸び率としても昨年対比で2・7倍となっています。CtoC事業の拡大において欠かせないのが、個人間でも安心して安全に取り引きできる環境を構築するためのカスタマーサポート体制です。今後は、この新潟の拠点をベースに、ユーザーの安心・安全な取り引きを実現してまいります」などと語っていた。
高井副知事は、「初の地方拠点として、新潟県を選んでいただき大変ありがたく思っております。新潟は、新幹線・高速道路などのインフラが充実しており、さらに大学・専門学校もあるため人材教育にも力を入れています。『ラクマCS新潟オフィス』では、ぜひ新潟の多くの若者を採用していただき、新潟経済の発展に寄与してほしいと思っています」と新拠点に期待を寄せていた。