新潟県と県内30市町村が新型コロナの感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた緊急共同宣言を発表

左から新潟県町村会の品田宏夫副会長(刈羽村長) 、新潟県の花角英世知事、新潟県市長会の久住時男会長(見附市長)

依然、新潟県内の新型コロナウイルスの感染状況が予断を許さないとして、新潟県は8日、県内30市町村との緊急共同宣言を発表した。代表として、新潟県の花角英世知事をはじめ、見附市の久住時男市長と刈羽村の品田宏夫村長が出席した。新型コロナウイルス感染症対策に関する、県と30市町村が一体となっての取り組みは今回が初となる。

冒頭、花角知事は「感染拡大防止と社会経済活動の両立を図るためには、住民の皆様の自主的な行動変容が鍵となります。一段のご努力が必要となるお願いをするに当たり、住民の皆様の命と暮らしを守り抜く責務を有する我々自治体は、その決意を示すため、共同で以下のとおり取り組むことを宣言いたします」と語った。

緊急共同宣言は、新潟県と各市町村の連携がこれまで十分ではなかった状況を改善し、県や国の施策と地元の施策をリンクさせることにより、全県が一体となって効果的に施策を実行・周知できる体制を整えるといった狙いがある。特に、新潟県内の新型コロナウイルス感染状況を踏まえ、感染拡大防止を最優先としつつも規制や自粛中心のこれまでの取り組みから、徐々に社会経済活動との両立を図る段階に進むとともに、児童生徒の学習の遅れに関しても安全を確保した上で全力で取り組むことなどが盛り込まれている。

具体的には、「新しい生活様式」の実践・県境をまたぐ往来の自粛等の徹底、事業者や生活者支援策の丁寧な周知及び迅速な実施、医療提供体制の充実及び専門家会議の設置、医療関係者等への感謝及び人権への配慮の4項目で構成される。

花角知事によれば、共同宣言に盛り込まれた専門家会議は、来週中の設置を目指して調整中で、医学や公衆衛生の専門家のみならず、社会経済、教育など広範な専門家で構成される見通しだ。

この専門家会議は、県や各市町村が、感染症対策や学校の再開などを判断するうえで必要な情報の分析・評価を行う。さらに、県内の感染状況やこれまでに発生したクラスターについても分析し、各地域における今後の対策に反映させていくという。専門家会議設置の背景には、今後、自粛・休業の強化や緩和に当たって専門家の知見が必要になるといった事情に加え、5日に開催された花角知事と県内市町村長との意見交換会の中でも、モニタリングによって県内の感染状況等の情報共有を図るといった、医学的評価を行う専門組織の設置を要する意見があったという。

共同宣言を読み上げる花角英世知事

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