県内の自治体で、ふるさと納税を活用した新型コロナ対策を打ち出す動きが相次ぐ
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、県内の各市町村で経済への悪影響が出てきている。こうした中、ふるさと納税の枠組みを活用して寄付金を募り、地元の新型コロナ対策につなげようとする取り組みが、県内の市町村で相次いでいる。
燕市の官民連携によるクラウドファンディング
燕市では、経済対策から生活支援に至るまで総額4億円、11事業で構成される総合対策「『ふるさと燕』を守ろう! フェニックス 11(イレブン)」の実施を目指しており、4月30日から対策実施のための寄付金を募る官民連携によるクラウドファンディングを開始した。協力する民間事業者は、市が実現を目指す事業に賛同し、ふるさと納税の返礼品を提供するだけでなく、返礼品の納入価格を通常より下げることで、その分を事業費に充てることができる仕組みとなっている。
集まった寄附金は13日時点で4,500万円を突破しており、市内の事業者支援、市民の域内での消費喚起を目的とした「がんばろう燕!応援クーポン」の発行、感染症対策商品の開発支援、就学援助世帯への学校給食費支給などフェニックス11の各種事業で活用される。
寄付に関しては、株式会社アイモバイル(東京都渋谷区)が運営する、ふるさと納税サイト「ふるなび」で受け付けている。プロジェクトオーナーは燕市で、新型コロナウイルスの感染拡大により、経済的影響を受けている市内の事業者の雇用継続・事業支援などが目的だという。
佐渡市はふるさと納税寄付金に新型コロナ対策コースを追加
一方、佐渡市も11日から、市独自の支援策として、ふるさと納税の寄付金の活用メニューに「新型コロナウイルス対策支援コース」を新たに追加し、受付を開始した。同市ウェブサイトによれば、同コースに集まった寄付金は、新型コロナウイルスの感染拡大により、困難な状況に置かれている人々に対する、市独自の対策・支援策に活用される。佐渡市のふるさと納税寄付金の活用メニューは以下の6コースだ。
・新型コロナウイルス対策支援コース
・島の未来を拓く人づくり応援コース
・佐渡金銀山の世界遺産登録応援コース
・トキと暮らす環境の島づくり応援コース
・魅力的な温泉の島づくり応援コース
・子どもが元気な佐渡が島(たからじま)応援コース