緊急事態宣言の解除に伴い、月岡温泉(新発田市)で新潟県民向けの特別宿泊プランが展開
5月14日、安倍総理が新潟県を含む39県の緊急事態宣言の解除を表明し、政府の対策本部会議で解除が決定された。徐々にではあるが確実に、新たな生活様式の実践の元、感染拡大防止と経済活動の両立に向けた取り組みを始める下地が整いつつある。
新潟県民(県内在住者)向けの限定宿泊プラン
この動きを受け、新潟県で屈指の人気を誇る月岡温泉(新発田市)の同温泉旅館協同組合は、最大限の衛生管理と感染拡大の予防を徹底したうえで、新潟県民(新潟県内在住者)に向け、予約1組につき宿泊料金の総額から1万円の値引きをする、期間限定の「新発田今得キャンペーン」を打ち出した。
キャンペーンは、月岡温泉の各旅館に割り当てられた枠が埋まり次第終了となり、全旅館合わせて5,000組が利用できるという。ただし、現時点で少なくとも今月中、県境をまたいだ移動について自粛が求められる関係上、キャンペーンはあくまで新潟県内在住の人が対象だ。
キャンペーンの実施に当たっては、新発田市が財政面でバックアップ。さらに、行政がつなぐことで月岡温泉旅館協同組合に未加盟の旅館も含めてこのキャンペーンを利用できる形となった。旅館業界のみならず、月岡温泉の街全体への経済波及効果が期待される。キャンペーン詳細は以下のとおり。
◇「新発田市今得キャンペーン」の詳細
販売期間/緊急事態宣言の解除後、各旅館で準備が整い次第~7月末(枠がなくなり次第終了)
宿泊期間/緊急事態宣言の解除後、各旅館で準備が整い次第~7月末
対象人数/原則2名から受付(人数上限は各旅館で異なる)
利用方法/各旅館で対象プランを予約(チェックイン時に、宿泊証明書を兼ねた簡易アンケートを配付。チェックアウト時に回収し、総額から1万円を値引きする)
衛生管理と感染防止対策を徹底
月岡温泉の各旅館では、宿泊客を迎えるに当たり、徹底した衛生管理と感染防止の措置を実施しているという。具体的には、宿泊客のチェックイン時の健康状態確認、各所清掃及び消毒体制の強化、館内各所への消毒機器の設置、スタッフのマスク着用での接客などが挙げられる。
さらに、宿泊客同士の接触を最小限に抑えるため、稼働する部屋を半分程度とする取り組みを始め、食事を原則部屋の中で提供し、会場を使用する場合にもテーブルの配置間隔を十分に保ち、交代で利用してもらうなど3密状態を避ける取り組みを実施する。大浴場の利用に関しても3密防止の注意喚起を行うとともに、家族風呂等の利用も促していくという。
月岡温泉旅館協同組合の齋藤長泰弘理事長は、今回のキャンペーンについて、「各旅館では最大限の衛生管理と感染防止を徹底して準備を整えております。通常の営業を始めるに当たり、まずは県民の皆さまにご利用いただき、長期間にわたる自粛で疲れた身体を、ゆっくりと温泉につかって癒してほしいと思っています」と話した。