新潟県妙高市のアサップが食用ほうずきの加工商品を新投入
建設コンサルタント業などを展開する有限会社アサップ(新潟県妙高市)は、農業部門で栽培している食用ほうずきを使った洋風漬物などの加工品の新商品を7月中旬に相次いで投入する。
ほうずきといえば、日本では各地で「ほうずき市」が開催されるなど観賞用として親しまれている。一方、ヨーロッパなどでは食用として栽培されていて、日本でも、珍しいフルーツとして徐々に知られるようになってきた。それに伴い、食用ほうずきの栽培を本格的に始める人も少しずつ増えてきているという。
食用ほうずきの栽培は、「何か妙高市の特産品を作りたい」と、同社の小川克昌社長が発案し、5年ほど前に始めた。新潟県内でも同業他社は少なく、50g500円と高単価の販売価格であり、労働生産性が高いことが決め手となったという。また、従来は同市には女性や子供向けの特産品がなく、何かつくりたいという思いもあった。ターゲットは50〜60歳代までの健康に気を遣うアンテナの高い女性で、商品パッケージは新潟市のデザイナーに依頼するなど、ビジュアルにも力を入れている。
商品開発については現在、ジャム、フルーツソース、サイダー、サングリアの素がある。サングリアとは日本酒やワインにフルーツを入れてつくるカクテルのこと。妙高市の道の駅あらい、上越妙高駅西口のフルサットとエンジョイプラザ、新潟伊勢丹などで販売している。
4月中旬には、オレンジチェリーという品種のフルーツほうずきを使用したレトルトカレー「妙高ほうずき華麗」を発売した。オレンジチェリーはマンゴーなどの南国フルーツのような味で、大粒・ジューシーなのが特徴。肉や魚、合成添加物、化学調味料は一切使わず、健康と美容をコンセプトに女性に向けた商品として開発された。
さらに7月中旬に、ドレッシング(600円)、スプレッドタイプのチーズ(800円)、オイル漬け、はちみつ漬け、ピクルス(酢漬け)、ラム酒漬けの洋風漬物4種(1個400~500円)を発売する。
小川社長は「現在の収穫量は700~800kg。契約農家の分や自社でやる露地栽培を含めて、年間を通じて安定供給を行い、1トンの収穫を目指したい。将来的には、高齢者や障害者に簡単な仕事を請け負ってもらい、農福連携も行いたい」と話している。