新潟市内63例目の感染者は発症から1ヶ月以上経ってからの陽性確認

野島晶子保健衛生部長と高橋善樹保健所長

新潟市は19日、15日に確認された市内63例目の新型コロナ感染者(中央区在住の30才代女性会社員)の行動記録について説明した。

【4月1日〜10日】
今年4月1日に東京経由で三重県に日帰り出張した。その後、4月6日に倦怠感(4月8日まで)を呈し、10日には味覚や嗅覚が低下や鼻水など風邪の症状があったという(なお鼻水については陽性が確認された後に分かったという)。

【4月15日〜16日】
15日に三重県の出張先の関係者のコロナ感染が判明(ただ、その後、濃厚接触者にはカウントされなかった)。不安を感じたことから16日に新潟市と出張先の「帰国者・接触者センター」に相談、目立った症状がなかったことから自宅待機をお願いしたという。これを受け、同日から勤務形態をテレワークに切り替えた(これを機に、自宅からは全く出ていない)。

【5月11日】
時間が経過したにもかかわわらず、症状が改善しなかったことから、5月11日に再び新潟市の「帰国者・接触者センター」に相談。センターでは、出張が1ヶ月以上前のことで、感染の可能性が低いことから引き続き自宅待機を要請したという。また同日、AP医療機関を受診したが、レントゲン、血液検査で症状は確認されなかった。

【5月12日〜15日】
不安を拭えなかったため、翌12日に、別のAQ医療機関を受診。万が一という可能性を考えた医師が、新潟市の「帰国者・接触者センター」に相談し、14日にPCR検査を行なった。15日に陽性が確認された。

なお、63例目の人は現在、嗅覚や味覚は、ほぼ通常どおりに回復しているという。また、外出を自粛していたことから、濃厚接触者も4人(夫や会社同僚)と少なく、4人ともPCR検査の結果は陰性だった。

一方、4月6日の発症日から1ヶ月以上経てからの陽性確認となり、その間に人へ感染させたリスクも気になるところだが、新潟市保健所の高橋善樹所長は、JAMA(国際的な医学誌)が発表した調査結果(台湾の100人以上の陽性患者と2,761人の濃厚接触者を対象にした調査)を事例に、「感染は発症前と発症後の5日程度(以内)が最多で、症状が出てから6日以降はほとんど感染しなかったという報告がある。また、まだ議論があるところだが、最近、感染した前後が一番感染する力が高く、日が経つごと感染力は落ちてくることが分かってきた。本人もマスク着用するなど日常気をつけていた。市中感染につながったということは考えにくい」と説明していた。

また先述の通り、また本人は4月16日からテレワークを行なっていて、人との接触はなかった。「100%とは言いない」(野島晶子保健衛生部長)が、濃厚接触者が増えることはない見込みだ。

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓