山崎醸造(新潟県小千谷市)が社内評価会の優秀2品を限定でセット販売
毎年5月に新潟県味噌醤油工業協同組合の主催で「新潟県みそ・しょうゆ品評会」が開催されていて、今年も5月19日開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響により中止となった。こうしたなか、山崎醸造株式会社(新潟県小千谷市)はこのほど、技術の研鑽を奨励するため、独自に若い蔵人の逸品を評価する社内評価会を実施し、優秀な2品を選んだという。
ただ、社外の人に評価してもらう場がないことは、蔵人の努力が報われないことにもなることから、製品の一部を特別販売することにした。なお収益の一部を活用し、フードバンクにいがた長岡センターを通じて、みそを一人親世帯に寄贈する。
蔵人・柳田真也氏の越後みそは、たっぷりの米糀に北海道産大粒大豆を合わせ、まろやかに仕上げた。蔵人・長谷川俊氏の越後みそは、大豆の一部を糀にして、米糀と合わせて仕込み、濃厚な旨みに仕上げた。このみそを800gずつセットにし、200セット限定で販売する。価格は1セット2,160円(税込、ほか運賃手数料880円)。
予約販売で、29日まで電話(0258—83—3460)、ファクス(0258—83—3001)、メール(yamajo@echigojishi.co.jp)で予約を受け付けている。商品が届くのは6月上旬の予定という。
柳田氏は「普段通りの平常心を心がけ、米糀のよさを十分に反映させるように、原料を厳選しました。まろやかで、口当たりがよく、みそ汁だけでなく、このまま、もろきゅうで食べていただきたいみそです」とコメントを寄せている。また、長谷川氏は「普段は使わない豆糀に挑戦しました。米糀と合わせることにより、両者のよい点を融合できたと思います。まろやかさの中に、しっかりした旨みが凝縮され、絶妙なバランスになっています」とコメントを寄せている。
同社の羽田知由製造部長は、「二人の蔵人が品評会用を手がけるのは今年で3年目です。回を重ねるたびに腕を上げています。しかしながら、本来、みそなどの醸造物は菌が醸すものです。五感の菌の声を聴き、菌に寄り添い、みそづくりに挑戦し続けてほしいと願っています」と講評している。