新潟県妙高市の君の井酒造株式会社が消毒用アルコールの出荷を開始
新型コロナウイルスの影響で消毒用アルコールの品切れが続いていることから、君の井酒造株式会社(新潟県妙高市)は上越地域消防局、新潟県福祉保健部、長岡税務署の指導の下に製品化された手指消毒用の「君の井アルコール70」の出荷を25日から開始する。
同社は新型コロナウイルス感染症拡大防止に対して、「酒蔵として何かできないか」と今回同商品を考案した。同商品は医薬品や医薬部外品ではないが、消毒用エタノールの代替品として、手指消毒に使用することが可能。原材料はサトウキビ由来のエタノールで、アルコール度数は70度。日本酒原料に使われている原料用アルコール(95度エタノール)を水で希釈したもので、厚生労働省は70~83%の度数がある酒類を手指消毒に転用してもよいと事務連絡を出している。
既に全国的にも酒蔵などが発売した高濃度エタノール製品があるが、消防法の関係などで66度までだったり、消毒を目的としているにもかかわらず、既存の種類免許の関係から香料や糖類が入っているものもあったりするが、同商品はアルコール度数70度のため、手指消毒用の使用にあたり、アルコール度数の調整は不要となる。
出荷の総本数は9,000本で、主に上越市と妙高市の医療施設および、介護施設向けに発売する。出荷状況を見て、場合によっては一般販売の可能性もある。300ml詰め(税込み880円)、12本入り段ボールで(税込み10,560円)。
また、同社はこのほど、上越市と妙高市に「君の井アルコール70」をそれぞれ96本ずつ寄贈した。同社では、両市内の医療、介護、教育7、保育、そのほか公共施設で使ってもらいたいとしている。