新潟県十日町市の関口芳史市長が定例会見、不妊治療費の助成事業などについて発表
新潟県十日町市の関口芳史市長は22日、定例会見を開き、不妊治療費の助成事業や「へぎそば」が文化庁の100年フードに認定されたことなどについて発表した。
不妊治療費助成事業の拡充について
不妊治療に関しては、令和3年度までは特定不妊治療に対する国、県の助成後に、市が上乗せで助成を実施している。このたび、4月から特定不妊治療が保険適用となり、治療費の軽減が図られる一方、保険適用後においても自己負担が生じることから、市の助成を継続する。
加えて、新年度より従来から保険適用であった一般的な不妊治療にかかる自己負担についても、事業を拡充して助成する。
4月1日以降に開始する不妊治療にかかる費用助成については、従来の特定不妊治療に加えて、不妊の原因を調べる検査や不妊につながる原因疾患の治療、タイミング法や人工授精などの一般不妊治療を新たに助成の対象とする。
対象者は、夫婦ともに十日町市に住所を有し、治療の開始時に妻の年齢が43歳未満の夫婦。助成額は、医療機関で保険適用となる治療の自己負担額で、上限10万円となる。
なお、3月31日までに開始した特定不妊治療にかかる費用助成については、経過措置として新潟県の助成額に上限20万円を上乗せして、引き続き助成する。
「へぎそば」が文化庁の「100年フード」に認定
文化庁が新設した「100年フード」に、このほど、「へぎそば」が認定された。
「100年フード」とは、全国各地で世代を超えて受け継がれ、長く地域で愛されてきた自然風土や歴史に根差した多様な食文化のうち、比較的新しく、文化財として登録されていない食文化を文化庁が認定するもの。
有識者委員会での審査によって、全国から応募のあった212件のうち、131件が認定された。「へぎそば」は、その中でも特に評価が高かった15件として、有識者特別賞にも選ばれている。
「へぎそば」の定義は厳密には決まっていないが、ヘギといわれる器に盛り付けたそばであること、ふのりという海藻をつなぎに使っていること、そばをきれいに整えて盛り付けてあることなどが主な定義となっている。
認定団体となった一般財団法人十日町地域地場産業振興センターの岩船眞人専務理事は、「東京にもへぎそばの店があるので、十日町限定ではなく、へぎそばの中心が十日町であることを広く周知していきたい。店のステッカーや旗にロゴマークを活用していきたい」と話した。
なお、つなぎで使っているふのりは、十日町市を象徴するきものの横糸の糊付けに使用しており、「それがストーリー性になっていることも今回の評価につながったのではないか」と関係者は話していた。
水道料金の改定について
水道料金の改定率は、「十日町市新水道ビジョン」に定める10年間の経営を維持するために必要な料金として、平均39%の値上げとなる。
改定後の水道料金は、基本料金は使用者の95%以上を占める口径13ミリ、20ミリの場合、1か月あたり税抜きの増額分が1,000円を超えない範囲となっている。
また、使用料金も含めて市町村合併前に最も料金が高かった旧松之山町を超えない範囲となっている。負担金額は使用状況などによって異なるが、口径ごとの平均的な使用量のときはこの改定率に近くなる。
改定の施行日は、第1段階(19%値上げ)は6月1日、第2段階(20%値上げ)は令和6年6月1日となる。ただし、経過措置があるため、施行日以前から継続して使用している人は8月検針分以降から新料金となる。