新潟市のBRT 「第11回EST交通環境大賞 優秀賞」を受賞

連節バス(写真右)

新潟市は27日、新潟市と新潟交通株式会社(新潟市)との連携によるバス交通の取り組みが「第11回EST交通環境大賞 優秀賞」を受賞した、と発表した。

賞の主催は、EST普及推進委員会、(公財)交通エコロジー・モビリティ財団。後援は、国土交通省、警察庁、環境省、(一社)日本自動車工業会、(公社)日本バス協会、(一社)日本民営鉄道協会。なお今回大賞は、株式会社伊予鉄グループ(愛媛県松山市)と、東急電鉄株式会社、株式会社東急パワーサプライ(東京都世田谷区、渋谷区)が受賞している。

かつて新潟市のバス路線は、市の周辺部からの多数の系統が運行され、都心部に入ると同じ道路に集中するという非効率な運行形態だった。バス路線網を将来にわたって持続させるために、これを抜本的に見直し、2015年にBRTと称する都心部を行き来する基幹路線(新潟駅〜万代シテイ〜古町〜市役所〜青山)を設定。それとともに、基幹路線のいくつかの拠点と周辺部を接続する支線バスの運行を始めた。

また2016年からは、65歳以上の高齢者の外出促進を目的に、バス運賃を半額とする「シニア半わり」を本格開始した。

新潟市の(BRT導入前の)資料より

今回の受賞の理由は、都心部の基幹路線への系統集約によって、わかりやすさ、定時性や費用効率性を向上させるとともに、新バスシステムによる全市的なバス交通ネットワーク整備などに果敢に取り組み、バスの利用者数増加やマイカーからの転換などの効果を上げている点が評価された。

一方、BRTに対しては地元で賛否両論が挙がっているが、利用・運行状況などのデータを開示するとともに、アンケートやシンポジウムなどで市民の意見を積極的に取り入れる機会を設け、導入後に明らかとなった問題点について見直しを適宜行っている点も評価された。

交通エコロジー・モビリティ財団のプレスリリースによると、今後、新潟駅周辺の鉄道連続立体交差事業の完成に伴ってバスの南北通り抜けが可能となり、路線網のさらなる再編が見込まれる。また、(駅周辺に点在するバス停を集約し駅高架下に集めた)高架下交通広場の供用によって鉄道との乗継も改善され、公共交通全体のさらなる連携も見込まれるという。

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