景気DIは8ヶ月連続で悪化。帝国データバンクが(TDB)2020年5月の景気動向調査を発表
株式会社帝国データバンク(TDB)は3日、2020年5月の景気動向調査を発表した。
それによると、全国規模での5月の景気DI(50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目)は25.2となり8ヵ月連続で悪化した。政府が新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて発した緊急事態宣言が25日まで継続され、大幅に経済活動が制約される状況が続き、生産・出荷DIが過去最低水準まで落ち込んだほか、企業の人手不足感が急激に減退した。
一方、緊急自体宣言の解除を前にした5月中旬頃から企業の景況感は徐々に上向き始めた。
なお外出自粛の伴う自宅内消費の高まりやテレワーク、ビデオ通話の拡大のほか、衛生商品やハンドメイド商品は好材料だったという。
規模別では大企業(28.1)、中小企業(24.6)、小規模企業(24.6)と、いずれも8ヶ月連続で悪化した。
業界・業種別にみると、「製造」「卸売」など5業界でDIが悪化。「不動産」「サービス」など5業界が改善した。「製造」は調査開始以降で初となる13ヶ月連続の悪化となった。また51業種別では「広告関連」など7業種が過去最低を記録した。
地域別では、10地域中9地域、31都道府県は悪化した。
新潟県の5月の景気DIは前月比+0.2で5ヶ月ぶりに改善
一方、新潟県を含む北陸ブロックの5月の景気DIは、前月比0.2ポイント増の25.1と9ヶ月ぶりに改善したが、3ヶ月連続で20台にとどまった。全国10地域中の順位は7位で前月から1つ順位を上げた。
規模別では大企業が前月比0.4ポイント増の32.2になる反面、中小企業は0.6ポイント減の23.5となった(中小企業のうち小規模企業は3.0ポイント減の22.2)。
業界別では「金融」「建設」「不動産」「小売」「運輸・倉庫」の5業界が改善し、「農・林・水産」「製造」「卸売」「サービス」「その他」の5業種は悪化した。判断の目安となる50を超えた業種はなかった。
新潟県の5月の景気DIは前月比+0.2ポイントの25.9と5ヶ月ぶりに改善したが、3ヶ月連続で20台に低迷した。全国との比較では、0.7ポイント上回り、全国順位は21位と、前月の26位から順位を上げた。
規模別では大企業が前月比3.7ポイント増の30.8になる反面、中小企業は0.3ポイント減の25.1となった(中小企業のうち小規模企業は1.4ポイント減の24.9)。大企業と中小企業の規模間格差は、5.7ポイントで、前月から格差が拡大した。
業界別では「金融」「建設」「不動産」「小売」「運輸・倉庫」の5業界が改善し、「製造」「卸売」「サービス」の3業種が悪化した。「農・林・水産」「その他」は横ばいだった。判断の目安となる50を超えた業種はなかった。
【帝国データバンクTDB景気動向調査 -2020年5月調査結果-】
https://www.tdb-di.com/economic-trend-survey/ets202005.php