県が「新型コロナウイルス病院影響調査」の結果を公表。風評被害や病院の減収が明らかに
新潟県は4日、県内の125病院(病床数20以上の病院)を対象に、「新型コロナウイルス病院影響調査」の結果を公表した。回答数は101病院で、このうち30病院が「新型コロナウイルス入院患者受入病院」、「帰国者・接触者外来設置病院」。
詳細は県ホームページで見ることができる。
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/iyakukokuho/byouinchousa.html
それによると、全国的に問題となっている医療従事者やその家族への風評被害について、全病院では「特になし」という回答が過半数を占めたものの新型コロナ入院患者受入病院では、「特になし」は3割程度にとどまった。
具体的な被害としては、「職員が他病院受診時に感染を気にされた」「職員の家族が勤務する会社から、非感染であることの安全確認書の提出を求められた」「職員が美容室に予約を断られた」「保育園の卒園式への出席を拒否された」「東京からの出張医がタクシー乗車拒否にあった」などの回答が寄せられた。
県では、職員が、風評被害を指摘された事業者団体を直接訪問し「厳しい対応」を依頼したほか、今後、風評被害防止のため、県民に呼びかけていくという。
また、コロナ感染拡大防止の影響で、多くの病院で患者急減に伴う減収に見舞われていて、特に新型コロナ受入病院において、減収となっている病院の割合が高くなっているという結果となった。これを受けて、県では、特にコロナ患者受入病院に対し、第2波、3波に備えるためにも補填などの対応を検討していくという。
このほか、国への要望事項については、財政支援、医療機材の確保、検査体制の拡充などの要望が多かった。こうした結果をもとに県では国に対しても要望を行なっていく。