長岡保健所管内でフグの食中毒が発生
新潟県は10日、フグの食中毒が発生した、と発表した。
県によると、10日午前8時50分頃、長岡保健所管内の医療機関から長岡保健所へ「6月8日午後9時頃、手の痺れ、ふらつきなどの症状を呈した男性患者が救急搬送された。同居の妻と娘も同様症状を呈し、本日これから救急搬送されるが、家族からの申し出で3人ともフグを喫食していること分かった」との連絡があった。
長岡保健所が調査したところ、7日、患者の男性が親戚からもらったフグ7匹を下処理し、8日昼に、男性の妻が肝臓を煮付け、同日午後5時30分に家族4人(男性、妻、娘2人)で食べたところ、午後6時30分から、男性、妻、娘1人の計3人が手のしびれ、ふらつきなどの症状を呈し、男性(70歳代)1名だけが救急搬送された。
また、9日午後6時30分頃、残っていた肝臓の煮付けを妻と娘1人(40〜70歳代)が食べたところ、10日午前0時30分から午前5時頃にかけて、ふらつき、おう吐などの症状を呈したため、医療機関へ救急搬送された。
長岡保健所は、患者の症状がフグ毒よるものと一致しており、医師から食中毒の届出があったことから、フグ毒による食中毒と断定した。なお、患者宅に未処理のフグが残っていなかったため、フグの種類は特定できなかった。
入院している患者3名は快方に向かっている。
動物性自然毒(フグ毒)は、テトロドトキシンと呼ばれ、0.5~2mgで人を死亡させるが、熱に強いため、通常の調理方法では無毒化できないという。県では、フグについて専門知識のない人は、フグの調理をするのはやめるよう、呼びかけている。