新潟県医師会が新大医学部に1,000万円を寄付、全国初のケース
一般社団法人新潟県医師会はこのほど、国立大学法人新潟大学医学部に支援金1,000万円を贈呈し、11日、新潟県医師会館で贈呈式が行われた。新型コロナウイルス感染症の影響でアルバイト収入の減少などにより経済的に困窮している学生を支援するのが狙い。同大によると、同規模の金額を医師会が大学に寄付するのは全国でも初めてのケースだという。
同日は渡部透同会長、染矢俊幸部長らが出席した。同大は寄付金を活用し、新潟県医師会学生緊急支援金を実施している。同支援金は同代医学部医学科に在学する学生で、経済的に困窮している人が対象。月額3万円を支給し、最大で3か月分、1人9万円を給付する。
寄付金1,000万円のうち750万円を給付し、残りの250万円はオンライン講義のためのポケットWi-Fiやタブレットを購入する予定だった。しかし、5日から希望する学生の聞き取りを始めたところ、10日時点で206名の希望があり、1人9万円とすると寄付金を超えることから、同大では今後、1人当たりの支給金額などを検討するという。
渡部会長は「医学生はアルバイトができない状況で、支障をきたしている。新型コロナウイルスの影響で、授業の持続に支障が出ている。医師会としてできる範囲内で支援したいとい思い、今回の寄贈になった」と話した。
染矢部長は「5月28日に医師会から1,000万円をいただき、驚いた。大学の方は4月20日からオンライン講義が始まった。臨床実習は今週まで中止で、来週から再開する。単位を取って卒業して医師になるのが大事」と話した。