新潟県上越市の雪だるま財団が雪室食品研究で東京農業大学と包括連携協定を締結
新潟県上越市の公益財団法人雪だるま財団(渡辺武敏理事長)と東京農業大学(高野克己学長)はこのほど、「雪室」による食品の保蔵に関する研究などに関する包括連携協定を締結した。
同財団は数年前から同大からエビデンスなどで協力を受けていたが、今回、高野学長の理解もあり、連携協定の締結に至った。
公益財団法人雪だるま財団は、再生可能な資源である雪冷熱を活用した「雪室」による食品の保蔵に関する研究をしている。雪室とは、雪の冷気で低温かつ高湿度で安定的な貯蔵環境をつくるもので、電気を用いないため、停電に左右されず、堅牢であるため、自然災害に強い貯蔵庫でもあるのが特徴。また、雪室をいかした長期間低温貯蔵を開発しており、将来的には医薬品やワクチン貯蔵の可能性を探ることも考えているという。
東京農業大学は単科大学の特性を活かし、米や傷みやすい果物の長期間貯蔵や食味の検証など、研究面から支援をする。さらに、雪深い中山間地域をフィールドとして学生が経験を積むことにより、地域社会の抱える課題を考えられる人材を育成していく方針。