新潟県が6月補正予算(追加提案)を発表、過去最大規模に
予算規模は906億3,100万円
新潟県は17日、新型コロナウイス感染症対策に関する国の補正予算が12日に成立したことを受けて、今年度6月補正予算(追加提案)の概要を発表した。22日の県議会に追加提案する。予算規模は906億3,100万円で、これまで中越大震災やリーマン・ショック時での大きな追加予算があったが、そうした災害復旧事業などの投資的経費を除いた部分では今回が過去最大規模となる。
補正額の約906億円のうち、融資限度額と融資枠が拡大された新型コロナウイルス感染症対応資金に697億803万5,000円を計上しており、ほぼ8割を占めている。なお、5月1日から同月31日までの融資実績は661億6,196万円(3974件)だった。そのほか、医療従事者や介護・障害者施設職員に対する慰労金に合計約101億円を計上しており、この2つが大半を占めることになる。
今回の財源は、制度融資の預託金(金融機関に対し融資原資の一部として年度当初に無利子で預け入れ、年度末に返還されるもの)による諸収入が667億9,000万円と大半を占めており、国からの新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金が201億1,900万円となっており、すべて国からの財源で賄っている。
新型コロナウイス感染症対応資金は実質無利子・保証料ゼロの融資枠だが、融資限度額を3,000万円から4,000万円へ引き上げるとともに、融資枠を中小企業向け県制度融資の全体で2,180億円から4,002億円に拡大した。
医療従事者1人当たり最大20万円を支給
一方、医療従事者1人当たり最大20万円を支給する新型コロナウイス感染症対応医療従事者等慰労金が52億6,993万円、同じく介護・障害者施設職員1人当たり最大20万円を支給する新型コロナウイス感染症対応社会福祉施設等職員慰労金が49億5,000万3,000円となっている。支給基準は医療従事者では、新型コロナウイス感染症の受け入れ病院が1人当たり20万円、受け入れしていない病院が同10万円、そのほかは同5万円。介護・障害者施設では、新型コロナウイス感染症の利用者と接している場合などは同20万円、そうでない場合は同10万円、そのほかは同5万円となっている。
また、新型コロナウイス感染症に対応した医療体制の整備事業に64億8,206万4,000円を計上しているほか、学校で教員の補助をするスクール・サポート・スタッフの増員に2億9,560万2,000円を盛り込んだ。県では、新たに400校で同スタッフを増やすとしており、地域の雇用創出にもなるとしている。