新潟県労働衛生医学協会が長い自粛(ステイホーム)が健康に及ぼす影響を調査
(一社)新潟県労働衛生医学協会(新潟市西区)は、緊急事態宣言の発令による自粛生活(ステイホーム)が健康にどのような影響を与えたのかを確認するため、ステイホームあけの5月にドック・定期検診を受診した2万8,869名のうち、2018年、19年も受診した4,634名を対象に3年間の比較調査を行った。
上の表はステイホームがあけた5月の受診者の検査値を前年と比較し、その差を%で表したもの。男女ともに、もっとも影響が大きかったのは、中性脂肪、肝機能(ALT)だった。
新潟県労働衛生医学協会の報道資料のなかで、新潟大学大学院生活習慣病予防・健診医学講座特任教授の加藤公則氏は、下記のコメントを発表している(一部抜粋)。
(コメント)
この度、新潟県労働衛生医学協会がデータをまとめてくれました。それを見ますと、明らかに例年に比べて5月の受診者は、検査データが悪化しておりました。もちろん、加齢の影響を見ている可能性もありますが、中性脂肪やALT、血圧の結果を見ますと、2018年と2019年のデータを比べて、2020年のデータが突出して悪化していることがわかります。
肥満や、糖尿病、心不全、呼吸疾患などの基礎疾患があると新型コロナウイルス感染は重症かしやすい事も知られている事から、3密を避けながら健診もきちんと受けられて、自分の検査値を把握し、肥満の方は減量を目指して生活習慣の改善を試み、心不全の元となる様な心臓の病気をおこしやすい糖尿病、高血圧、脂質異常症などの早期発見、呼吸器疾患を防ぐ禁煙へのとりくみなど、そのきっかけ作りとなる健診を受けることをお勧めしたいと思います。