旧アイエヌテック(上越市)、特別清算開始決定
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、株式会社事業再編KZ01号(旧商号=(株)アイエヌテック、上越市、資本金1,375万円、代表清算人:本田麗子氏)は6月23日、新潟地裁高田支部より特別清算開始決定を受けた。負債総額は約7億8,000万円。
同社は1991年11月、(有)新潟テクノの商号で設立され、自動車用部品を主体とするプラスチック製品の成形および加工組立を事業として、本社に工場を設置し、従業員約50人を擁していた。1998年11月に(株)アイエヌテックに商号変更、デジタルカメラ用部品の製造、自動車用オーディオ部品やカーエアコンなどの部品製造を行ない、2006年4月期には約15億円の売上を計上していた。
だが、リーマン・ショック以降はメーカー側の海外生産移管の影響や自動車のモデルチェンジによる継続受注が得られなくなるなどの構造的な変化も重なり、徐々に受注が減少して、以後売上は5億円以下にまで減少していた。
リストラも実施しながら減産体制にも対応していたが、過去の投資負担も重く、赤字計上が続いて債務超過に陥り、厳しい経営が続いていた。こうしたなか、2019年3月には主力受注先1社による支援を得て、同社が設立した新会社へ事業を移管、以降、清算を進め、2020年2月7日株主総会の決議で解散し、今回の措置となった。