新潟医療福祉大学(新潟市北区)が遺跡出土人骨や白骨死体の法医鑑定を受託する「自然人類学研究所」を開所
新潟医療福祉大学(新潟市北区)はこのほど、遺跡出土人骨や白骨死体の法医鑑定を受託する「自然人類学研究所」の開所式を新潟医療福祉大学で実施した。
開所式では、昨年11月に新潟県阿賀野市土橋遺跡で発見された4,000年前の縄文時代の人骨などを「自然人類学研究所」所長である新潟医療福祉大学理学療法学科の奈良貴史教授が解説した。
研究員は、理学療法学科の澤田純明准教授、理学療法学科の萩原康雄講師、理学療法学科の佐伯史子助教、理学療法学科の佐宗亜衣子助教、新潟医療福祉大学の辰巳晃司大学院生の5人。
今後は、8月19日から23日まで、2022年夏季骨学セミナーを開催するほか、夏には自然人類学研究所開設記念公開シンポジウムを開催する予定。
「自然人類学研究所」は今年1月に新潟医療福祉大学内に新規に設置。自然人類学は生物としてのヒトを総合的に研究する学問で、ヒトとは何かを科学的に理解し、実証的で妥当性のある人間観を確立することを目標としている。
「自然人類学研究所」では、骨学を中心とした人類学の研究を推進するほか、地方自治体や警察などと連携して、遺跡出土人骨鑑定や法医鑑定を積極的に受託する。さらに、高等機関において、解剖学や運動学を担当することができる人材の養成に努める。
新潟医療福祉大学は、人類学を学べる環境は全国的にも非常に限られており、地方私立大学で人体の基本構造を学べる人類学分野の研究所を置くことは、大きな特色の1つだとしている。