調理家電などを製造する有限会社新津興器(新潟市秋葉区)の4-6月期売上高が巣ごもり消費効果で、前年同期比20%増達成
調理家電などを製造する有限会社新津興器(新潟市秋葉区)は、新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり消費の効果で、4月―6月期売上高が前年同期比20%増と伸長したほか、6月の中間決算も売上高は同10%増を達成した。
同社は調理家電の自社ブランド「ホームスワン」に加え、OEM製品(他社のブランド生産)生産も展開。なかでも「ホームスワン」のたこ焼き器の販売が好調で、4月から6月までの短期間で6万台を販売したという。同商品は同社の大島甚一郎社長考案により35年前に日本初で商品化したもので特許を取得。ピーク時には50万台から60万台を販売し、現在でも年間10万台を販売しているロングセラー商品だ。
小型電気なべの販売も好調で、「ホームスワン」ブランドで年間8万台、OEM生産で5万台を販売しているという。同商品は1人から2人用の電気なべで、単身者などに好評だという。また、ホットサンドプレスも「ホームスワン」ブランドで年間3万台を販売している。ホットサンドは、パンの耳を切らずに挟むことができる点が特徴で、これは同社独自の技術。今後は、サンドしても中身が潰れないような商品を開発する予定。
大島社長は20代のころ、亀田製菓で商品開発を担当し、ヒット商品も企画した。26歳で起した大島社長は商品企画について、「遊び心が大事。車の遊びと一緒です」と語る。
「巣ごもり消費で当社の製品が選ばれた。価格は他社より割高だが、品質や安心感で買ってもらっている。弊社の企業理念が『楽しい家庭のお手伝い』であり、それが達成された。2月、3月は中国から輸送などが止まり、厳しかったが、4月下旬に(中国に)マスクを寄付したこともあり、配送などを優先的に手配してもらったことが大きく寄与した」(大嶋社長)と話していた。