新潟県民エフエム放送株式会社が新潟地裁より破産手続開始決定受ける
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、新潟県民エフエム放送株式会社(新潟市中央区)は14日、新潟地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人には中村崇弁護士(弁護士法人ユナイテッド法律事務所、新潟市中央区花町2069、電話025-211-4777)が選任された。負債総額は約2億2,000万円。
同社は2000年5月に設立され、同年12月に「FM PORT」(エフエムポート)の名でFMラジオ放送を開局。県内全域をカバーする2局目の民間FM局として、独立系放送局の強みから、自主制作番組を殆どとしたプログラム構成により、長年県民に親しまれていた。スポンサーからの広告売上は約5億円を計上していたが、同業他社との競争の中で、事業拡大がなかなか進まず、開局当時からの赤字の累積をカバーしきれない状況が続き、15年以上は債務超過の状況にあった。
この間には、経営権の譲渡などの交渉も進めていたとされるが、これらも実らず、大口スポンサーの広告撤退などが大きく影響し、事業の継続を断念して、3月18日の取締役会で閉局を決定していた。総務省によると、県内全域を対象とするラジオ局としては全国初の閉局で、6月末の放送終了後に清算処理に入り、今回の事態となった。