新潟県と県立燕労災病院(新潟県燕市)がオンライン海外留学支援制度による麻酔科医募集開始を発表

新潟県立燕労災病院(新潟県燕市)の遠藤直人病院長(左)と、新潟県福祉保健部の松本晴樹部長(右)

新潟県と新潟県立燕労災病院(新潟県燕市)は18日、燕労災病院におけるオンライン海外留学支援制度(麻酔科医先行枠)の創設と、麻酔科常勤医の募集開始について記者発表を行った。

燕労災病院は2023年に開院予定の県央基幹病院の再編対象病院であり、医師や看護師確保などの準備を進めている。24時間365日救急患者を受け入れる体制を目指す県央基幹病院において、開院後は手術件数が倍以上になると予測されるという。それに伴い、麻酔科医の人員不足が懸念されることから、オンライン海外留学支援制度(麻酔科医先行枠)による募集1人と麻酔科常勤医を複数人募集する。

オンライン海外留学支援制度(麻酔科医先行枠)の募集は、燕労災病院(再編後は県央基幹病院)の麻酔科常勤医で概ね45歳までを対象としている。この制度により、海外留学で身につけたスキルを活かすとともに、医療再編および新病院立ち上げや地域医療に貢献し、その後は世界で貢献する人材の育成をコンセプトとしている。2年間の留学研修資金が支援され、国際認証のMBA学位の取得などを目指すことができる。

新潟県福祉保健部によると、新潟県内における麻酔科医は、全国の都道府県と比較すると少ない傾向にあるという。2020年の人口10万人あたりの麻酔科医師数の統計では、新潟県は5.4人。全国都道府県の下位5位の水準であり、麻酔科医の不足は県全体の課題となっているという。

燕労災病院の遠藤直人病院長によると、現在麻酔科医の体制は常勤医が1人と非常勤医が4人。今後、24時間365日救急患者を受け入れること目指す県央基幹病院において、手術が必要な患者にいつでも対応するため、常勤の麻酔科医を増やしていく必要があるという背景を説明した。

新潟県が5つの病院と実施しているオンライン海外留学支援制度は、4つの病院においては研修医を対象としている。それに対して、燕労災病院では、県内で唯一専攻医といわれる3年目以降の医師を対象としている。新設する県央基幹病院の麻酔科医として働くことで、新病院の立ち上げに参画できる貴重な経験を得られるほか、海外留学で高いスキルを身に付けられるなどのメリットを紹介し、応募を呼び掛けた。

 

【関連サイト】
新潟県立燕労災病院「医師募集サイト」

 

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