東京商工リサーチ新潟支店が第6回新潟県内企業「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査

企業の経営環境はわずかに改善?

株式会社東京商工リサーチ新潟支店は28日、第6回新潟県内企業「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査の結果を」公表した。6月29日か7月8日にインターネットによるアンケート調査を実施し、有効回答341社を集計、分析した。

「新型コロナウイルスの感染拡大は、企業活動に影響を及ぼしていますか?(択一回答)」という問いについては、「現時点ですでに影響が出ている」は77.7%と前回調査(第5回=78.3%)より若干低下、「現時点で影響は出ていないが、今後影響が出る可能性がある」も19.1%(前回=19.5%)とこちらも前回調査より若干低下した。

 

前回調査において、「すでに影響が出ている」との回答80が%以上であったのは、前回調査の金融・保険業、製造業、不動産業、卸売業、小売業、サービス業他の6産業に、農・林・漁・鉱業を加えた7産業となった。一方で、「現時点で影響は出ていないが、今後影響が出る可能性がある」と回答した企業のうちの57.7%が建設業で、今後の受注動向に不安を抱える実態が見て取れる。

「貴社の今年6月の売上は前年同月を「100」とすると、どの程度でしたか?」(回答254社)については、74.4%が前年割れ。「100以上」は25.6%だった。前回調査では、前年割れが75.4%で、若干であるが減収企業率は減少した。「50未満」(売上半減)は6.0%(15社)あり、業種別では「製造業」が6社を占めた。

 

「100以上」(増収)と答えた65社を業種別でみると、製造業が23社で、このうち食品製造業が目立った。次いで卸売業が13社で、これも食品関連商材を扱う企業が多く、前回調査と同様の傾向が見られた。サービス業他では機械修理関連が目立ち、小売業5社は食品スーパーやホームセンターで、「巣ごもり消費」によるプラスの影響が続いている。

「(県をまたぐ移動制限が解除された)足元の状況も踏まえ、7月以降、ひと月でも売上高が前年同月比で50%以下に落ち込む可能性はありますか?(今年12月までを目途にご回答ください)(択一回答)」では、「ある」は23.5%(324社中76社)と、前回調査(27.0%)より減少した。ただし、「回答できない」という企業も10.5%(34社)あり、依然として、今後の見通しに不安を抱いている企業は少なくない。

「政府の支援策である新型コロナウイルス感染症特別貸付やセーフティネット貸付・保証は利用しましたか?(択一回答)」という質問では、「利用した」と回答した企業は46.6%(151社)と、前回調査の21.3%(83社)より大きく増加。ここ3回の調査で、回を追う毎にほぼ倍増している。

また、「今後利用する可能性がある」は、21.6%(70社)と減少となったが、これは既に利用した企業が増えたことが要因と見られる。

「Withコロナ、Afterコロナを見据え、貴社ではどのような企業戦略の見直しを行う予定ですか?または行いましたか?(複数回答)」については、「持続可能性を重視した経営への転換」が最多の124件だった。「見直しは予定していない」と状況を見据えながら現状を乗り切る姿勢を貫く意見も多かったほか、現状に即した形での新製品やサービスの開発といった前向きな事業への取り組みを考える回答も多かった。

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓