古町芸妓ブランディング会議(仮称)が発足
新潟商工会議所は29日、「古町芸妓ブランディング会議(仮称)」を立ち上げ、第1回会議を新潟商工会議所第会議室で開催した。
1回目となるこの日は、古町芸妓が出席し、商品デザインやロゴ制作などで数多くの実績を有する株式会社フレームの石川龍太代表取締役の「デザインで古町芸妓のこれからを考える」をテーマにした講演を聴講した。
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新潟商工会議所ではこれまでも古町芸妓の支援を行っており、直近では今年5月に、2018年末より販売している古町芸妓をイメージした清酒のオリジナルパッケージ商品「新潟清酒with古町芸妓」を100セット限定で販売した。
この限定商品は麒麟山酒造、今代司酒造、青木酒造、尾畑酒造の純米酒(500ml)と、クリアケース入、手提げ袋2枚。また特別おまけ(直筆メッセージ入りクリアファイル1枚、千社札4枚)。直筆メッセージがついて価格は1万円(配送料込み)。売上金の一部を古町芸妓の支援金に充てた。
新潟清酒with古町芸妓は、新潟商工会議所が企画し、会議所会員でもある株式会社フレームがデザインを担当、アメリカのデザイン賞「Muse Design Awards」において、パッケージデザインのカテゴリーでGOLD(金賞)を受賞したという。
一方、今回立ち上げた会議では、市民を対象にしたロゴマークのコンペを開催し、古町芸妓のブランディングにつながるマークを募る予定。「かっこいいだけでなく、ブランディングもできるマーク」(新潟商工会議所)を選んでいくという。今回のブランディングに関する講演も、それに向けた勉強を兼ねたもので、石川氏から「ブランディングとは『(発信側が)顧客にこう思ってほしいというイメージ』と『顧客が感じるイメージ』を一致させること」などとブランディングについての説明を受けた。
また、ブランディングに際しては古町芸妓たちの中で「芸妓の今・未来は?」「芸妓の歴史は?」「新潟との関わりは?」「一番のお客様は?」などのイメージについて共有認識を持つことが肝になることから、講演会では、古町芸妓から、こうしたイメージについて語ってもらう場面もあった。今後も芸妓たちの中でイメージ共有のための意見交換を行ない、ブランディングをしていく上で欠かせないコンセプト作り、ターゲティング、現状分析、課題洗い出しなどを洗練されたものにしていく予定。石川氏は「意見交換を通し説得力の高いものを作っていってほしい」などと話していた。
一方、ロゴの権利は、古町芸妓の養成や派遣を手がける柳都振興株式会社(新潟市中央区)に譲渡する予定で、ロゴ決定後は会議を「商品開発開発会議(仮称)」に衣替えし、ロゴを使った商品開発などにも取り組んでいく予定だ。
なお先述の新潟清酒with古町芸妓は、「芸妓って何?」と思っている清酒愛好家に古町芸妓を知ってほしいいと、デザインしたという。つまり清酒を飲む人をターゲットに古町芸妓のブランディングを目指した商品といえる。