(株)コロナ(新潟県三条市)2021年3月期 第1四半期決算(連結)を発表、売上高は23.7%増

株式会社コロナ(2020年7月6日撮影)

株式会社コロナ(新潟県三条市)は30日、2021年3月期 第1四半期決算(連結)を発表した。売上高は204億4,900万円(対前年同期比23.7%増)、営業利益△3億1,900万円(前年同期は△6億2,400万円)、経常利益は△2億2900万円(前年同期は△5億3,000万円)、親会社に帰属する純利益は△4億7,300万円(前年同期は△4億700万円)だった。親会社株主に帰属する純利益は、株価下落により投資有価証券評価損を特別損失に計上したことなども影響した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数や新規受注が減少したほか、一部住宅設備機器の供給に遅れが出るなど影響がみられた。

こうしたなか、同社グループでは、商品の生産・供給に注力したほか、第8次中期経営計画のもと、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを進めた。

事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、価値拡大に向けた商品開発や協業などビジネスチャンスの拡大に取り組んだほか、IoT技術を活用した商品・サービスの強化として、「コロナ快適ホームアプリ」のサービスを開始した。また、ルームエアコンをはじめとした空調・家電機器の開発や生産、販売活動強化に向けて、組織横断的に取り組みを進めた。

スマホアプリ「コロナ快適ホームアプリ」

機能戦略では、ブランディングの推進や顧客接点の強化、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成の取り組みを進めた。

その結果、製品の種類別売上高の概況は、以下のとおりとなった。

 

【暖房機器】

暖房機器の売上高は、11億1,500万円(前年同期比5.5%減)となった。

 

【空調・家電機器】

空調・家電機器の売上高は、114億円(前年同期比47.3%増)となった。ルームエアコンは気温が高めに推移したほか、販売店による早期提案の動きや新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅時間の増加などもあり、販売が好調に推移した。また、セパレートタイプに比べ設置の自由度が高く、工事が不要なウインドタイプも好調に推移した。さらに、除湿機は本格的な梅雨の到来に加え、部屋干し需要の増加などもあり、前年同期を上回った。

ウインドエアコン

 

 

【住宅設備機器】

住宅設備機器の売上高は、65億8,200万円(前年同期比1.4%増)となった。

主力商品であるエコキュートはZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大するなか、業界トップクラスの省エネ性能である最上位機種を軸に販売活動を進めたことで、前年同期を上回った。また、空気清浄・除菌などの機能を備えた多機能加湿装置「ナノフィール」などのアクアエア商品も好調に推移した。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による第1四半期の業績への影響は軽微だったという。

また同社グループは、通年商品の住宅設備機器のほかに、夏季に需要の多いルームエアコンを中心とした空調・家電機器と冬季に需要の多い暖房機器を取り扱っているため、売上高および利益は、暖房機器の割合が高い第3四半期に増加する傾向にある。

第2四半期および通期の連結業績予想については、5月8日公表の決算短信に記載した業績予想に変更はない。

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