アクシアル リテイリング株式会社(新潟県長岡市)の第1四半期決算、第1四半期としては過去最高
スーパーマーケット「原信」「ナルス」「フレッセイ」などを展開するアクシアル リテイリング株式会社(新潟県長岡市)は4日、2021年3月期第1四半期決算(連結)を発表した。売上高は647億1,200万円(対前年同期比12.3%増)、営業利益40億3,400万円(同76.4%増)、経常利益40億9,900万円(同75.5%)、親会社株主に帰属する純利益28億円(同78.6%増)と、第1四半期連結累計期間としては過去最高の実績となった。
各セグメント別の経営成績は以下の通り。
スーパーマーケット
売上高は645億9,400万円(対前年同期比12.4%増)、営業利益は39億3,100万円(同82.2%増)となった。
出店については、原信来迎寺店(4月、新潟県長岡市、売場面積2,159平方メートル)を移転新設した。退店については、フレッセイ朝日町店(6月、群馬県前橋市、売場面積1,078平方メートル)を閉鎖した。
(新型コロナウイルス感染症への対応)
社内的には、学校の休校などを踏まえた子連れ出勤制度の導入に加え、緊急事態に対して真摯に向き合い勤労してもらった従業員への労いの意をこめて特別手当、見舞品の支給と特別有給休暇の付与などを行なった。
販路が縮小・閉鎖した産地、市場、卸売事業者、メーカーなどの支援も行った。具体的には、同社グループ店舗で、そうした産地などの商品を販売することとし、約200社と商談、約150社の商品を販売した。また事業休止などにより働き場所がなくなった人々支援するため、同グループ店舗で約500名を採用した。さらに売上減少で困っているテナントを支援するため、申出のあったテナントについては、その状況を吟味し、必要と判断した場合は家賃の一部を減免。このほか、生活が困窮している留学生、若者、奨学生を支援するため、各種寄付を実施した。
(買上点数)
来店頻度を減らす分、来店時にまとめ買いをするといった傾向や、食事は外食を控え、店舗で購入して内食・中食で済ます動向が顕れ、買上点数は、既存店で前年同期に比べ8.9%増加し、全店では前年同期に比べ9.1%増加した。
(来店客数)
新型コロナウイルス感染症の罹患を予防するため来店頻度を減らすという動向が顕れた一方で、他業種からの流入があり、来店客数は、既存店で前年同期に比べ0.7%の減少にとどまった。なお、近年の新規出店店舗の影響があり、全店では前年同期に比べ0.4%増加した。
(一品単価)
生鮮品全般の相場は、野菜相場が前年同期に比べ若干高めに推移し、一品単価を押し上げた。また、外食を控える分、代わりとなる需要が生じ、食品全般について一品単価を押し上げた。この結果、一品単価は、既存店で前年同期に比べ2.9%増加し、全店では前年同期に比べ3.1%増加した。
(客単価)
買上点数、一品単価とも前年同期を上回ったことから、客単価は、既存店で前年同期に比べ12.1%増加し、全店で12.5%増加した。
(売上総利益率)
新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言下での販売数量増加に伴う商品回転率の向上、値下げ廃棄の減少で、商品販売における売上総利益率は、前年同期に比べ0.8ポイント増加し26.6%となった。
その他
その他の事業(情報処理事業、印刷事業、清掃事業)の売上高は11億9,300万円(対前年同期比3.1%減)、営業利益は1億100万円(同23.6%減)となった。
このうち印刷事業は、主力であるスーパーマーケット事業向けの販売が、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言期間中におけるチラシ自粛などで印刷物等の納入が減ったため減少した。また、外部顧客向けの販売は、同様に印刷物や各種媒体、イベント関連の受注が減ったため減少した。この結果、売上高は、前年同期に比べ12.6%減少し、営業利益は、前年同期に比べ99.9%減少した。
清掃事業は主力であるスーパーマーケットケット事業向けの販売は、安定した受注を受け前年同期に比べ増加した。一方、外部顧客向けの販売は、清掃関連の販売が前年同期並みであったものの、リサイクル資材の販売単価が下落し前年同期に比べ減少。この結果、売上高は、前年同期に比べ5.9%増加し、営業利益は、前年同期に比べ33.9%増加した。
第2四半期累計では、売上高1,210億円(対前年同期比2.0%増)、営業利益44億円(同3.6%減)、経常利益46億円(同2.1%減)、親会社株主に帰属する純利益31億円(同0.3%減)を見込んでいる。通期では売上高2,420億円(対前年同期比0.5%増)、営業利益83億円(同12.3%減)、経常利益85億円(同12.4%減)、親会社株主に帰属する純利益55億円(同11.8%減)を見込んでいる。