新潟県の花角英世知事が定例会見、医療従事者へ対する慰労給付金などを発表
医療、介護、障害福祉従事者への慰労金と支援金を発表
新潟県の花角英世知事は5日に定例会見を開き、新型コロナウイルス感染症対策として、医療従事者に対する慰労金給付と、医療機関などにおける経費の支援を発表したほか、先日新型コロナウイルスに対する注意報が発令されたことなどについての見識を示した。
会見で花角知事は、医療従事者に対する慰労金給付と、医療機関などにおける経費の支援を行うことを明らかにした。慰労金は、新型コロナウイルス患者が国内で初めて確認された2月29日から6月30日の間に医療、介護、障害福祉施設に勤務し、新型コロナウイルス患者との接触があった人が対象となる。
支給額は勤務先により異なり、新型コロナウイルス患者の診療などを行った医療機関と患者が発生した介護・障害福祉サービス事務所の従事者には20万円、県から役割を設定された医療機関の場合は10万円、その他の病院や診察所、介護・障害福祉サービス施設などの従事者には5万円が支給される。
感染拡大防止などに対する支援金も同様に、医療機関と介護・障害支援施設に支給される。病院の場合は200万円の基本金額に加えて病床数に応じ5万円が加算して支給され、有床診療所には200万円、病床の無い診療所の場合は100万円、薬局と訪問看護ステーション、助産所にも70万円の支給が行われる。介護・障害福祉施設には、マスクやアルコールなど感染症対策に要する物品購入費用を支援する。
受付開始はどちらも8月17日からで、医療機関、社会福祉法人等が県のホームページから必要な書類をダウンロードし、新潟県国民保険団体連合会のオンラインシステムより申請を行う必要がある。慰労金についても、個人ではなく医療機関と社会福祉法人等が職員分を取りまとめて申請する。8月中に申請された場合は9月末に振り込まれ、それ以降の申請は月末締めで翌月末支払いとなる予定だ。
また、11日から電話での問い合わせ窓口が設置される。受付時間は、午前8時半から午後5時まで。
【新潟県慰労金・支援金問い合わせ窓口】
医療/025−245−1800
介護/025−245−5200
障害/025−245−6700
移動規制は行わないものの、家庭内でも感染対策を呼びかけ
お盆や夏休みの帰省による人の往来に関して花角知事は、「親戚や友人と会う1年に1回か2回の機会という人もいるし、人によって様々な事情もある。一律に県外からの往来の規制を呼びかけることはしない。移動自体のリスクというよりも、移動先での行動が重要」とした一方で、「発熱や風邪のような症状が出ている人の往来に関しては控えてほしい。また、感染が拡大している地域から来た人がいる場合は、飲酒を伴う大人数での会食や大皿を囲むことは控え、家庭内でもマスクの着用や手指の消毒などの基本を徹底してもらいたい。自分が無症状であっても帰省先で高齢者などへ感染させてしまう可能性がある」と感染予防の徹底を呼びかけた。
7月31日に県内で新型コロナウイルス感染症への注意報が発令されたことや、現在の県内の感染状況に対しては、「感染者数が増えているのは危惧している。しかし、患者を個々に見ていくと、濃厚接触者として検査された人が多く、感染経路が特定できている。つまり市中感染は発生していないと考えられるが、油断せずクラスター発生の芽を潰し、感染者の急増を止めていきたい」と話し、注意報をさらに県民へ周知させていきたい考えも示した。