産学官金が集結し、スマート農林水産業の会議を開催
新潟県は5日、ICT(情報通信技術)化を推進し、農林水産業の担い手不足などを解消することを目的とする「スマート農林水産業ビジネス連携促進プラットフォーム会議」を朱鷺メッセで開催した。
同日は新潟県の花角英世県知事や県職員、大学、産業界、金融業界、農林水産業界から約60人が参加した。
花角知事は冒頭の挨拶で、「農林水産業の課題は担い手不足などだが、ひとつの解決策はICTだ。大学の知見やメーカーの技術を集めて、ニーズに応える製品作りが重要だ。今日は産学官に金融も入り、産学官金となった。県としてもスマート農林水産業の促進に向けて、しっかりやっていきたい」と話した。
また、施策研究として、株式会社ふるさと未来(上越市)の髙橋賢一代表取締役と上越ICT事業協同組合(上越市)の猪又琢夫代表理事が現地からオンラインで参加し、稲作におけるICT化や2つの事業者の連携について会場の出席者たちに説明した。
具体的な連携事業は、平成29年にスマートフォンをかざすだけで情報が取得できるICタグを全ほ場に設置したほか、同年に水位、温度、照度センサーなどによりデータを蓄積し、スマートフォンでのほ場の状態確認と、遠隔地から自動で給水できるシステムを開発するなど先進的な取り組みを推進している。
さらに、経済産業省関東経済産業局の中嶋重光地域経済部長が、「地域と企業の持続的共生に向けた取組促進について」と題して、20代の首都圏への人口流出など新潟県経済の課題に加えて、AI(人口知能)などを活用したスマート技術の活用例などを報告した。
その後、髙橋代表取締役と猪又代表理事をオンラインで結び、会場全体で意見交換が行われた。