売上高全国4位のネスパスを来年末解体へ、花角英世知事「ネスパスは本当に必要かどうかゼロベースで考えてもらう」
東京都の表参道にある新潟県のアンテナショップ「表参道・新潟館ネスパス」が老朽化に伴い、来年末に建物を解体することになった。新潟県の花角英世知事が26日の新潟県庁での定例会見で明らかにした。
「表参道・新潟館ネスパス」について、花角知事は「ネスパスは開設から25年になる。全国の地方自治体では40施設くらいあるが、その中で、ネスパスは入館者数と物販売上高で上位5位に入る。老朽化のために大家さんが取り壊すと言っており、来年の12月で現在の建物は最後になる。県では、あり方検討会議を立ち上げ、年度内に方向をまとめる。存在感のある施設だが、本当に必要かどうかゼロベースで考えてもらう。ネットが生活に入り込んでいる中で、リアルの店舗について検討してみる価値はある」と話した。
新潟県によると、令和3年のネスパス売上高は5億3,000万円で全国4位だった。上位の3都道府県は、沖縄県、北海道、広島県が占めている。なお、コロナ禍前の令和元年のネスパス売上高は6億7,000万円、令和2年の売上高は4億2,500万円だった。
また、29日から大型連休が始まることについては、花角知事は定例会見で、「いよいよ大型連休だ。県内の新型コロナウイルスの感染者数は先週比では2、3割減少している。入院者数も130人程度で、医療への負荷は抑えられている。体調が悪い時は出かけないなど、基本的な感染対策を講じて、旅行やイベントを楽しんでもらいたい。大地の芸術祭や牛の角突きなど県内各地でイベントがあるので、新潟の魅力を味わってもらいたい」と話した。
一方、県内の金融再編については、花角知事は「先週、新潟市のはばたき信用組合と三条市の三條信用組合の合併の発表があったが、コロナの影響や円安などで取引先の経営環境から合併の判断となったのだろう。新潟県の金融機関は相対的に多い。地銀が2つ、信用金庫が9つ、信用組合が10個ある。数があるからすぐにどうこうというわけではないが、金融機関にとっても厳しい環境にあるのかもしれない」と語った。
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