亀田製菓(株)の第1四半期決算は増収増益、営業利益は約2.1倍に
亀田製菓株式会社(新潟市江南区)は7日、2021年3月期第1四半期決算(連結)を発表した。売上高は248億3,700万円(対前期同期比5.7%増)、営業利益は8億9,300万円(同110.6%増)、経常利益は10億5,200万円(同81.8%増)、親会社株主に帰属する純利益は6億8,600万円(同122.0%増)となった。
期中、巣ごもり需要による増収効果があったが、外出自粛により百貨店や土産物を扱う子会社の販売が低迷した結果、国内米菓事業が減益となった。一方、海外事業の増益と、食品事業の増益効果で、本業のもうけを示す営業利益は約2.1倍となった。
事業別の事業概況は以下の通り。
国内米菓事業
足元の巣ごもり消費などによる需要増加に対して、生産、販売インフラの維持に全力を挙げたため、一部製品の終売や休売を通じて主力製品の製造販売に集中化するなどの打ち手を講じた。
また、中長期におけるブランド育成の観点から、主力ブランドに経営資源を集中した需要喚起策の一環として、「亀田柿の種」は昨年実施した投票を通じて届いた消費者の声を反映させるべく、約40年ぶりに柿の種とピーナッツの配合比率を変更した。合わせて、家飲み需要に対応するために、おつまみ系商品を強化した。
これらの取り組みの結果、主力ブランドの売上高は「亀田柿の種」「ハッピーターン」「つまみ種」「ソフトサラダ」「技のこだ割り」「ぽたぽた焼」「揚一番」「堅ぶつ」が前年同四半期を上回った一方で、「亀田のまがりせんべい」「うす焼き」「天塩屋」「ハイハイン」は積極的な販売促進活動などが一巡したこともあり、前年同四半期を下回った。国内米菓事業の売上高は192億4,000万円(対前年同期比0.5%増)となった。
海外事業
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、一時的にオペレーションの変更や操業停止を余儀なくされた地域もあったが、従来から展開してきた新規取引先および販売エリアの拡大効果や、家庭内消費と備蓄需要の増加もあったことから、売上高は前年同四半期を上回った。海外事業の売上高は22億4,800万円(対前年同期比31.0%増)となった。
食品事業
食品事業は、個人消費を中心に備蓄需要が拡大し、長期保存ができるアルファ米などが好調に推移した結果、食品事業の売上高は16億3,300万円(対前年同期比85.8%増)となった。
一方、通期は売上高1,060億円(対前年比2.1%増)、営業利益60億円(同3.2%増)、経常利益72億円(同4.2%増)、親会社に帰属する当期純利益は48億円(同7.5%増)を見込んでいる。