新潟労働局が三幸製菓株式会社(新潟市北区)荒川工場の安全パトロールを実施、再稼働に向けた労働環境を確認
新潟労働局は12日、現在稼働を停止している三幸製菓株式会社(新潟市北区)の荒川工場(新潟県村上市)を訪れ、安全パトロールを実施した。
パトロールに訪れたのは、新潟労働局労働基準部健康安全課の職員2人と、新発田労働基準監督署の職員2人。三幸製菓が5月中旬以降に再稼働をする意向を示したことを受けて実施したもので、長期間稼働が止まっている工場において、再稼働した場合に労働者が安全に仕事を出来る状態が整っているかを確認する目的で行った。
パトロールが行われた場所は、再稼働に向けて準備を進めている第3工場と第5工場。労働局職員たちは、三幸製菓荒川工場の組織体制、安全衛生管理の体制、安全性教育の実施状況などの確認や聞き取りを実施。パトロールの結果、稼働が再開された場合に法令上問題となりそうな設備があり、労働局が指摘した部分があったという。
一方、現状では再稼働の見通しが立っていないことから、稼働時期のめどが立ち次第、再度荒川工場の安全パトロールを実施することとなった。同様に稼働が停止している新発田工場と新崎工場についても、稼働時期の目途が付き次第、順次安全パトロールを実施するという。
安全パトロール後、取材に応じた新潟労働局労働基準部健康安全課の市川尚(なお)課長は「三幸製菓から発表のあった安全衛生の専門組織を立ち上げることについて、(立ち上げに向けて)動いていることが今日確認できた。働く人にとって良いものだと考えられるため、計画通り進めて行くようにお願いをした」と話した。
三幸製菓は、2月11日に6人が死亡した火災事故を受け、全3工場で生産を停止。5月中旬以降に工場ごとに順次生産を再開するとしていたが、消防から「工場全体の対策が完了してから再開すべきではないか」と指摘を受け、当面再稼働を見合わせることを決定している。
【関連記事】
三幸製菓株式会社(新潟市北区)の火災の影響によりメーカー各社で増産体制続く(2022年4月25日)