新潟県妙高市のモバイルワークステーション、今後は妙高市テレワーク研修交流施設をサテライトに

モバイルワークステーションは大自然の中で仕事ができるのが醍醐味

新潟県妙高市は、妙高山や赤倉温泉など豊富な自然資源を背景にワーケーションを推進しているが、昨年実施したワーケーション用オフィスを搭載した軽トラック、モバイルワークステーションの実証実験の結果がこのほどわかった。

この実証実験はモバイルワークステーションの貸し出しサービスを行うもので、昨年1月12日から3月31日、5月1日から11月30日の2つの期間に分けて実施した。

妙高市内などで合計21組33人の利用があり、そのうち62%が関東圏からの利用者だった。これは当初の妙高市の想定より少ないものの、コロナ禍の中、東京で緊急事態宣言などが発令されていたことを考慮すると、ある一定の成果があったと妙高市では評価している。

また、アンケート結果によると、全体の62%が「大満足」「満足」と回答しており、高評価だったことが分かる。

モバイルワークステーションは、妙高市が2020年度に実施した「みょうこうミライ会議」から提言された施策のひとつ。自動車に乗って好きな観光地で好きな時間に働くことができるというもので、ソファーが2つあるほか、Wi-Fiや電源も配備されていて、ノートパソコンで仕事ができるのが特徴だ。

今後は、7月に妙高市のいもり池周辺にオープン予定の妙高市テレワーク研修交流施設をサテライトとし、コワーキングスペースやシェアオフィススペースなどがある妙高市テレワーク研修交流施設の利用者を主体に貸し出しサービスの運用を行う予定。今年度は準備期間として、来年度から本格運用する計画だ。

一方、妙高市は企業研修を実施する「妙高ビジネス型ワーケーション」を推進しているが、今後も首都圏のIT企業などのベンチャー企業を主な対象として、会議室では体験できない様々な企業研修プログラムを提供するとしている。

具体的には、リスク含みの森などの中で生きる能力を養うという株式会社日本能率協会マネジメントセンター(東京都)と共同開発したリスク対応力を学ぶプログラムや、そば打ち体験からチームビルディングやコミュニケーション力を養うプログラムもある。

妙高市総務課広報広聴係の柴田潤一主査は「今後はアフターコロナを見据えた誘客を進めていく。今年度は妙高型ワーケーションのブランディングをしていくのが目標になる」と話していた。

建設中の妙高市テレワーク研修交流施設

軽トラックの荷台がデスクになっている

(文・梅川康輝)

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓