村上市営ぶどうスキー場が今シーズン休止へ 新型コロナ対策困難【村上新聞】
来場者らの安全を優先に
村上市の高橋邦芳市長は28日、定例記者会見を開き、市営ぶどうスキー場の2020~2021シーズンの営業休止を発表した。新型コロナウイルス感染拡大予防策を講じることが難しく、市民、来場者の安全確保のために決断した。同スキー場は、昨シーズンに続き2季連続の休止となった。
昨シーズンは、当初から降雪が見込めず、ゲレンデコンディションを保つことが難しいと判断し、営業を休止。地域学校のスキー教室、以後のイベントについてもすべて中止とした。
今シーズンは、新型コロナ感染症拡大の現状を踏まえ、市は「感染リスクが特に高まると思われる、ロッジなど冬季の室内空間の換気が難しく、有効な治療薬やワクチンの開発もいまだに見えないこと、インフルエンザの流行期とも重なることから、市民、来場者、関係する地元住民の安全を最優先に考えた結果」とした。スキー教室が予定されていた8小学校、1中学校に対しても早急に連絡するとした。
地域への説明は今月11日に、蒲萄地域の区長、役員などを含めた「ぶどうスキー場促進協議会」を開き、了解を得ており、休業中の維持管理費については、土地借地料、ゲレンデ補修、圧雪車点検などに約1500万円を見積もっている。
高橋市長は「毎年1万人の来場者を迎えていた。2季続けて営業休止となるのは残念だが、多くの市民の安全を守るための決断。次のシーズンには安全を維持しながら運営していきたい」と話していた。
村上新聞2020年8月30日号