新潟県三条市の保内三王山古墳群の散策路が地元にお披露目

三王山古墳群入り口

新潟県三条市は、保内地域にある三王山古墳群の周囲を見学できる散策路を整備し、1日に地元お披露目会を保内公園にて開催した。会では三条市の國定勇人市長や三条市市議会議員の阿部銀次郎氏が参加したほか、三王山古墳の解説や散策路の案内を行った。

三王山古墳群は大小合わせ計17基の古墳で構成されたものであり、古墳時代初期から後期にかけての様々な形式の古墳が集まっている古墳群は県内でも唯一である。その独特な特徴から平成28年には新潟県の指定有形文化財に登録されている。

古墳群は古くから地元では認知されていたものの、昭和58年に新潟大学の学術調査により発掘が行われるまでは山の木々に覆われる形となっており、また発掘後も立地や駐車場の問題から観光地としては整備されていなかったという。

三条市の國定勇人市長

地元三条市市議会議員の阿部銀次郎氏

そこで近年、三条市では古墳群を、保内公園の熱帯植物園や道の駅「庭園の郷 保内」などと合わせ観光地として盛り上げるため、整備を進めてきた。三条市の國定市長は「三王山古墳は歴史を知ることができる三条市の宝である。道の駅や保内公園などとともに散策しながら、保内地域が古くから造園で賑わってきたことにも関心を向けてもらえたら、と思う」と語った。

11号古墳から出土した銅鏡(四獣鏡)について解説する三条市生涯学習課の田村浩司係長

三王山古墳群はその名の通り、山中に町を見下ろす形で造設された古墳群。頂上に位置する11号古墳と12号古墳まで見て回ると1時間ほどかかり、軽いトレッキングをしながら歴史に思いを馳せることができる。

1号古墳。三王山古墳群の中では最大となる全長38mの前方後円墳であり、この地域を治めた豪族が、中央のヤマト王権や会津地域の豪族とのつながりがあったことを示す貴重な遺構。当時の集落があった方向からだと大きく見えるように、やや歪んだ形の造りになっているのが県内では珍しい。

山の低い場所に位置する17号古墳近くからの眺め。弥彦山、角田山近くの菖蒲塚古墳などの信濃川左岸の古墳と、右岸に位置する三王山古墳が対峙する形で配置されているのか特徴的だと三条市生涯学習課の田村係長は話す。

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