帝国データバンク新潟支店が「新潟県企業倒産集計 2020年8月報」を公表
帝国データバンク新潟支店は「新潟県企業倒産集計 2020年8月報」を公表した。それによると、8月の県内の倒産件数は6件、負債総額は5億6,000万円だった。前月(倒産件数8件、負債総額15億5,600万円)と比べ件数、負債総額とも減少した。なお前年同期(2019年8月)は倒産件数5件、負債総額8億3,600万円だった。
倒産した6件の業種は、卸売業、サービス業がそれぞれ2件、製造業、小売業がそれぞれ1件だった。いずれも販売不振が倒産の理由。
規模別では、5,000万円未満が3件、5,000万円以上1億円未満が2件、1億円以上5億円未満が1件だった。業歴別では20〜30年未満が1件、30年以上の老舗企業倒産が5件だった。主な倒産企業は、有限会社次井旅館(負債総額3億5,000万円)、魚沼建材有限会社(同6,800万円)、家庭用電位治療器販売の株式会社エイチ・アンド・エス(同6,100万円)、有限会社東屋酒店(同4,000万円)、音楽著作権管理の合資会社多田金(同1,900万円)。
このうちエイチ・アンド・エス(新潟市中央区)は1999年4月に有限会社エイチ・アンド・エスとして設立され、2002年8月に現商号に変更。スーパーやショッピングセンターなどの空きスペースにて、東京都の企業が総発売元である、家庭用高電位治療器「mirai14000」「FUTURE14000DX」の催事販売を行い、2007年5月期には年売上高約2億2,000万円を計上していた。
しかし、近年は営業エリアにおける消費低迷などが続くなか、2017年には従業員が相次いで退職するなど営業力が低下、2019年5月期の年売上高は約1億2,000万円にとどまり、低収益の状況となっていた。近時も業績改善の兆しはなく、2019年8月末の支払いが困難になったことから、同時期に事業を停止していた。