東北電力ネットワーク(株)が陸上自衛隊と災害復旧訓練を実施
東北電力の100%子会社、東北電力ネットワーク株式会社(宮城県)は、陸上自衛隊との災害時連携協定の一環として、新潟県阿賀野市の陸上自衛隊大日原演習場で4日まで非常災害復旧訓練を実施している。
訓練は2日から行われ、3日午前中の訓練は報道陣に公開された。東北電力ネットワークの新潟、山形、福島県の事業者から55人、陸上自衛隊柴田駐屯地から25人が参加し、合計80人が訓練に参加した。
隣県3県による新潟県内での訓練実施は今回で5回目となるが、今年4月に東北電力ネットワークが事業を開始して以来、初の陸上自衛隊と連携した訓練の実施となる。
今回は、例年実施している他県との連携した設備復旧訓練に加えて、陸上自衛隊と連携した大規模災害時における早期復旧に向けた訓練を実施している。
同日は、台風通過による多数の倒木により、道路が寸断されて進入できない箇所があるという設定で、陸上自衛隊が道路を寸断している樹木の撤去作業を行う一方で、陸上自衛隊と東北電力ネットワークが共同で、台風で被災した配電設備の復旧工事を行った。
また、従業員や隊員は熱中症対策として、マスクではなく、フェイスシールドが使用され、人が入れないところはドローンを使って確認するなどされた。なお、予定していた大型輸送ヘリコプターの訓練は、当日が強風だったため、取り止めとなった。
新発田駐屯地第30普通科連隊の堀口大助連隊長は挨拶で、「東北電力さんは電力という重要なインフラを担っている。災害時に電力を復旧するプロフェッショナルであり、尊敬している。自衛隊は国民の生命を守っており、相通じるものがある。訓練では東北電力さんの心意気を感じ取ってもらいたい。相互理解を深めてもらいたい」と話した。