イーレックス株式会社(東京都)が新潟東港周辺に世界最大級のバイオマス発電所を建設へ
イーレックス(株)のホームページ
国内トップクラスのバイオマス発電事業者であるイーレックス株式会社(東京都)が、新潟東港周辺の土地(聖籠町)に出力300メガワット規模の世界最大級のバイオマス発電所の建設計画を進めている。現在、東北電力との系統接続における最終的な調整段階に入っている。
イーレックスでは、場所は明らかにしていないものの、地元関係者の話によると、かつて石油精製施設の誘致を進めていたものの断念した新潟サンライズゴルフコースがある土地の可能性が高い。昨年9月県議会の産業経済委員会でも「バイオマス発電を検討している企業が、新潟東港のゴルフ場で今、あるわけですが、そこを借りるか買収して、その半分の用地を使って、 1,000億円の投資をして、ロシアからチップ材を輸入して60万キロワットの木質バイオマス発電をやりたいと」という話が出ていた。また過去の県議会でも本来の目的である企業誘致に利用すべきとの意見が幾度となく出されている土地だ。
一方、イーレックスはホームページ上で、最大級のバイオマス発電所の営業運転を2025年度中に開始することを目指していると、発表している。関係者の話によると、これが新潟東港のバイオマス発電所である可能性が高いという。
同社による今回の建設による設備投資額は約1,000億円を見込んでいるという。なお、イーレックスの本名均社長は新潟市出身で、新潟市とは大きなつながりがある。
別の地元関係者は、「同社のバイオマス発電は木材を使用したもので、年間120万トンの木材が必要とされる見通しで、同社ではロシアから燃料である木材チップを輸入する計画。木材チップが定期的に運搬されれば、懸案のロシア極東・新潟間の横断定期航路が実現することになる」と話す。
この建設計画が実現すれば、新潟市がまさに環日本海の拠点となるといえそうだ。