糸魚川市の米田徹市長「インバウンドに期待」、大糸線活性化協議会令和4年度の総会でコメント
大糸線活性化協議会(事務局・新潟県糸魚川市)が24日、令和4年度の総会を糸魚川市で開催した。
この日は、大糸線活性化協議会会長である糸魚川市の米田徹市長のほか、副会長の長野県小谷(おたに)村の中村義明村長、長野県白馬村の下川正剛村長、長野県大町市の牛越徹市長、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)理事の漆原健金沢支社長などが出席した。
大糸線は糸魚川駅から南小谷駅(長野県)間の赤字が年度あたり平均で6億円弱にのぼり、JR西日本は単独での維持は難しいとしているが、今年は大糸線の全線開通65周年にあたり、白馬バレー(長野県北部の北アルプス山麓に位置する白馬村、小谷村、大町市の総称)と連携し、インバウンドの取り込みなど観光利用の強化を図る。
米田市長は「大糸線は近年乗客が減少している。その大きな原因はコロナ禍の影響だが、少子高齢化もある。一方で、糸魚川―松本間は世界に誇るスノーリゾート観光地であり、インバウンドや北陸新幹線の効果も期待できる」と挨拶した。
JR西日本理事の漆原支社長は「大糸線については厳しい利用の中で、協議会の中で活性化を話し合っている。厳しい経営状況の中で、観光誘客や地域に役立てるように精一杯やりたい。コロナ禍で出張がなくなったが、こうした中でも需要喚起策に工夫を凝らしながら、成長戦略を立てていきたい」と話した。
白馬村の下川村長は「大糸線は関西方面からの玄関口であり、関西圏は大変重要なマーケットと捉えている。北陸新幹線の敦賀への延伸もまもなくで、山と海の周遊の誘客にもさらなる期待をしている」と話した。
また、報道陣の取材に対し、米田市長は「市民のみなさんからぜひとも大糸線を残してくれという声がある。厳しい中だが、そういった声をどういかしていくかがこの活性化協議会の役目だ」と話した。
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