新潟県関川村の関川小学校4年生が降雨体験装置で豪雨を模擬体験
台風シーズンを前に子供たちに雨の危険性を知ってもらおうと、国土交通省北陸地方整備局北陸技術事務所(新潟市西区)は8日、新潟県関川村立関川小学校の4年生37人を対象に降雨体験装置を用いた豪雨の模擬体験を行った。
当日は職員が児童たちに「雨が大量に降ると、水位が上がって危険になる」などと防災に関する講義を行った後、北陸整備局が所有する降雨体験装置「雨(あめ)ニティー号」に雨具を着て傘を差した児童が1回に4人づつ入った。1回4分ほどで、1時間で30ミリ、80ミリ、120ミリ、180ミリの順で雨の量を実体験した。
最後の1時間あたり180ミリは、昭和57年7月の長崎県の大雨で、日本一の豪雨といわれている量。120ミリは、平成23年7月の新潟県十日町市の豪雨の量で、それぞれ装置の中で、説明するアナウンスが流れた。
北陸地方整備局によると、例年だと年間60回ほど同様なイベントを実施しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で、上半期は開催がゼロだった。今回の実施が、今年度最初だった。年内に10回ほど実施する予定だという。
地震体験装置は県も所有しているが、「雨ニティー号」は北陸地方整備局で1台しか所有しておらず、希少性が高いため、引き合いが多いという。
参加した小学生の女子児童は、「今回のことで学んで、早く逃げないといけないと思った」と話していた。
北陸技術事務所の山口成昭副所長は「雨の危険性について知ってもらいたい。これから台風のシーズンになるので、豪雨について知ってもらおうと企画した。天気予報など早めの情報収集や家族に相談して、避難をお願いしたい。子供たちには身近な河川を知ってもらい、怖さも分かってもらいたい」と話していた。