(株)コロナが(新潟県三条市)が、リンナイ(株)、エア・ウォーター(株)と共同し業界初の寒冷地向け冷暖房を開発
冷暖房と給湯を一手に担う新開発
株式会社コロナ(新潟県三条市)は10日、リンナイ株式会社(愛知県名古屋市)と北海道エア・ウォーター株式会社(北海道札幌市)と共同で、業界初の冷寒地向けハイブリッド冷暖房・給湯システムを開発する。
近年の寒冷地の給湯・空調設備は、全室への暖房と給湯を行う暖房・給湯システムを基本としつつ、夏の冷房用に別途エアコンを設置することが増えている。一方、今回開発する寒冷地向けハイブリッド冷暖房・給湯システムは、パネルヒーターによる全居室への暖房と、冷温水ファンコイルユニットによる2から3室の冷房をひとつのシステムで対応可能だ。
ヒートポンプユニットとガス給湯暖房用熱源機を持つこのシステムは、時間帯や外気温等に応じて最も効率が高くなるように運転を行う。冷暖房運転が可能なヒートポンプユニットを採用することで、夏の暑い時期のために別途エアコンを設置する必要が無く、ヒートポンプユニットも1つで済むため設置の制約も少なく済むという。
株式会社コロナは、ヒートポンプユニットと冷暖房用端末の開発と供給を担当し、2021年4月からリンナイ株式会社と北海道エア・ウォーター株式会社が販売を行う予定となっている。
冷房・暖房ともに寒冷地に適した機能に
冷温水ファンコイルユニットによる冷水冷房は、エアコンの冷房に比べて、冷風吹出温度が抑えられる、冷えすぎない、室内の天井付近と床面近くでの温度差が少ない、などの特長があり、湿度の低い寒冷地の夏の気候に適した冷房となっている。エアコンの冷房は、室内機で熱交換しても冷媒温度は一定なのに対して、冷温水ファンコイルユニットによる冷水冷房は室内機で熱交換する際に冷水が温度上昇するため、空気の吹き出し温度はエアコン冷房より少し高めになる。
暖房の面においても、効率の良いR32冷媒ヒートポンプを採用することで、暖房ランニングコストを低減することもできるという特徴がある。さらに、各電力会社の時間帯別料金プランと外気温に合わせて最もコストメリットが出るよう運転を制御し、灯油システムに比べて年間約46,200円、オール電化に比べて年間約67,700円の光熱費を削減できるという。
【関連リンク】
株式会社コロナ 公式webサイト「【業界初】暖房×冷房、電気×ガス ハイブリッド冷暖房・給湯システム リンナイ、エア・ウォーターと共同開発」