新潟市で40年以上業務用空気清浄機を製造する株式会社ダイレクトジャパン(新潟市)

株式会社ダイレクトジャパンの岩崎代表取締役と空気清浄機

高い技術力で介護施設などから信頼を得る業務用空気清浄機

今年始めから続く新型コロナウイルスの感染拡大により空気清浄機などの需要が高まるなか、株式会社ダイレクトジャパン(新潟市中央区)では「HYBRID空間洗浄機 キャスラック シルキー」シリーズの販売が好調だ。この空気清浄機では、ドライミストとオゾン発生という「ハイブリッド」機能により、集塵・脱臭・除菌・加湿の4役をこなすという。

株式会社ダイレクトジャパンは業務用空気清浄機を製造して40年以上を数える老舗企業。新潟市中央区に本社を構えるほか、東京と大阪にも支社を持ち全国的に展開している。顧客の多くは介護施設や医療機関で、スポーツクラブやパチンコ店などからの注文もある。

もともとインフルエンザやノロウイルスの対策のため5年ほど前から空気清浄機の注文は増加していたが、特に今年は新型コロナウイルスの影響から問い合わせは例年の4倍以上となっているそうだ。新潟県よりも新型コロナウイルスの感染者が多く発生している都心部などに拠点を置く大企業からの注文が多い。

「HYBRID空間洗浄機 キャスラック シルキー」シリーズ

 

加湿と空気清浄を一台でこなす独自技術

ダイレクトジャパンの空気清浄機「HYBRID空間洗浄機 キャスラック シルキー」シリーズは、ドライミストによる部屋の加湿と、オゾンによる空気の洗浄が同時に可能で、通常であれば加湿器と空気洗浄機の2種が必要になるところ、年間を通して効果を発揮する、という点で独自性を持つ。

ドライミストでは、オプションとして水分を供給するタンク内に「次亜塩素系除菌剤DJ−60J」を添加することを推奨している。ただし、この次亜塩素剤は、新型コロナウイルス対策として話題になった「散布による空気の殺菌作用」を期待するものではなく、タンクなどの空気清浄機内のカビやレジオネラ菌の除菌を行うためのものであり、空気中に放出される際には水道水以下の塩素濃度にまで中和されている。

こうした徹底的な除菌機能は、一般財団法人北里環境科学センターや一般財団法人上越環境科学センターなどの外部機関により性能が試験され、その効果が実証されている。さらに、販売先の介護施設などでも施設内のインフルエンザ発生件数が激減しているという。

「HYBRID空間洗浄機 キャスラック シルキー」シリーズのエビデンス一覧表

ダイレクトジャパン新潟本社の山口純一部長は「今、多くの企業が空気洗浄機の事業に参加してきている。ある程度の技術があれば製作することはできるが、しっかりとエビデンス(科学的根拠や実証)を取る事は容易ではない」と話す。

高い技術力で信用を得ているダイレクトジャパンだが、今年の新型コロナウイルスの影響で問題もあったという。「弊社の空気清浄機ではもともと、タンク内の洗浄に次亜塩素系の薬剤を使用していたが、次亜塩素は散布で新型コロナウイルスに効果が有るか、無いか、ということで評価が二転三転したことで風評被害もあり、売り方についても考えた」(山口部長)。絶対的に次亜塩素を信じる、あるいは、散布だけでなく次亜塩素そのものが悪。そうした極端な評価に悩まされたという。

 

ダイレクトジャパンが考える空気清浄機の売り方

また、ダイレクトジャパンではアフターフォローにも力を入れている。他社の多くの空気洗浄機や加湿器は、使用を続けるにあたって内部でカビや菌などが増加していく。そうした汚染された空気清浄機は、そのままにしておくと逆に菌を散布してしまい、使用者の健康状態へ悪影響を与えるのである。

「私たちは“作ったら売りっぱなし”ではなく、メンテナンスをつづけるなどアフターフォローを徹底している点が大手メーカーとの違い。また企業としても、大手と正面からぶつかるのではなく細やかなサービスで勝負していきたい」とダイレクトジャパンの岩崎和仁代表取締役は語っていた。(文:鈴木琢真)

 

【関連リンク】
株式会社ダイレクトジャパン 公式webサイト
https://www.djp.co.jp/

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