新潟市中央区に株式会社パスコ(東京都)が拠点開設、沖縄に次ぐ2拠点目として航空写真などを用いたデジタル地図を制作
航空測量や建設コンサルティングの株式会社パスコ(東京都)が7月に新潟市中央区へ「空間情報処理センター」を開設するのに伴い、その報告のため島村秀樹代表取締役社長を含む代表者は3日、新潟県の佐久間豊副知事と新潟市の朝妻博副市長を表敬訪問した。
パスコはセコム株式会社を親会社とし、航空・衛星測量技術とデータ解析技術を活用した航空写真測量や、建設コンサルティング事業を手がける。
パスコではすでに沖縄県糸満市へ「空間情報処理センター」を設置しており、今回開設する新潟市の同センターは2ヶ所目。沖縄県のセンターでは、航空写真や航空レーザーデータを用いたデジタル地図や3次元地形モデルの制作などを行なっているが、近年はそれらの需要の高まりや、機材の性能向上に伴うデータの高精度化・大容量化が進展。新潟市へ拠点を増設し沖縄のセンターと並行運用することで、処理能力の向上・業務の効率化と事業継続のリスク分散を図る。
パスコでは、拠点の拡充を2019年から検討を開始。東京本社から距離がありつつも、鉄道による交通の利便性が高い都市として新潟を選出した。また、島村秀樹代表取締役社長は「立地条件として大学関連の研究施設があることも重要。新潟大学(新潟市西区)を含め大学が集積していることから、これからのDXに向けて(技術開発のための人材を確保し)、空間情報や地図の作成も、自動化や効率化していく」と話した。
佐久間副知事は歓談のなかで「新潟県の花角英世知事の一丁目一番地は防災・減災」と話し、県の進める「防災産業クラスター」を紹介。パスコの合流にも期待を示した。
新潟市の「空間情報処理センター」は2022年度末には約40人、2026年には75人まで人員を拡大していく予定。新潟県と新潟市では、雇用創出の面などからパスコの誘致を進めていた。今後も補助金などによる支援を進めていく。