新潟駅全線高架化が完成、新潟市などが新潟駅付近連続立体交差事業の記念式典を開催
新潟市とJR東日本(東京都)は5日、新潟駅付近連続立体交差事業の全線高架化記念式典を新潟駅で開催した。
この日は、主催者の新潟市の中原八一市長、主催者のJR東日本執行役員の小川治彦新潟支社長、国土交通大臣政務官の泉田裕彦衆院議員のほか、新潟県内選出の国会議員、新潟県議、新潟市議など約40人が出席した。
式典では、まず中原市長が挨拶に立ち、「長い年月をかけてきた本市の一大プロジェクトであり、平成30年度の高架化第1期の完成により、在来線と新幹線の同一乗り換えが可能となった。本日、1番線の開通によりすべての列車が高架ホームでの発着となった。『にいがた2㎞』の起点である新潟駅は、今後はバスターミナルや駅前広場の段階的な整備を計画している。新潟駅の全線高架化を一つの契機に選ばれる都市として、さらにまちづくりを推進していく」と話した。
続いて、JR東日本の小川新潟支社長は「2006年に事業を着手して以来、高架化を進めてきたが、本日、全線高架化が完成した。新幹線に降り立ったお客様に新しさや変化も感じていただけるのではないかと考えている。新潟市の中心市街地や新潟県内各地、そして世界遺産登録を控えた佐渡へとスムーズに移動できるゲートウェイとして新潟駅はさらに進化を続けていく」と話した。
また、泉田衆院議員は来賓挨拶で、「連続立体交差事業は、交通事故の解消や円滑化のほか、鉄道で分断された市街地の一体化を図ることを目的としており、民間開発と一体的に整備することによって、生産性の向上を図るのが狙いだ。都心まちづくりの起点となる新潟駅の全線高架化は、新潟市の街の活性化に大きく貢献すると思われる」と話した。
記念式典終了後、中原市長や来賓などが見守る中、11時18分に1番線に電車が入線し、11時23分に新潟駅の神田成弘駅長の合図により、始発列車が出発した。
新潟駅付近連続立体交差事業は、JR信越本線などを高架化する一方、2か所の踏切をなくし、都市交通の円滑化や活性化を図るもので、新潟駅付近の鉄道高架化や白線駅ホーム増設、越線一部区間の複線化などを行った。
これまでの経緯を見ると、平成4年に新潟県・新潟市が共同調査を開始し、平成18年に新潟駅付近連続立体交差事業が都市計画事業認可され、事業がスタートした。平成19年には新潟市の政令市移行に伴い、事業主体が新潟県から新潟市に移管された。平成30年には高架駅第1期が開業し、新幹線と在来線の同一乗り換えホームが完成していた。