新潟県加茂市が全国初となる妊産婦メンタルヘルスオンライン健康相談事業を開始、藤田明美市長が定例記者会見で発表
新潟県加茂市の藤田明美市長は8日、加茂市役所で会見を開き、子育て支援事業の一つとして、加茂市内に住む妊産婦に対して、株式会社アイセック(新潟市中央区)が提供する「妊産婦メンタルヘルスオンライン健康相談」の事業を7月から提供すると発表した。全国の自治体で初の取り組みとなる。
妊産婦メンタルヘルスオンライン健康相談は、新潟大学医学部発のベンチャー企業であるアイセックが提供するサービスで、妊産婦は「うつ症状スクリーニング」と「オンライン健康相談」を受けることができる。1月より加茂市や佐渡市、また福島県の企業や自治体の5団体が実証実験を行ったところ、27人が「うつ症状スクリーニング」を実施し、そのうち17人が相談の対象となり、2人がオンライン相談につながったという。さらに、実際に医療機関での受診につながったケースがあり、加茂市は妊産婦へのサポートとして効果が十分に期待できるとしている。
「うつ症状スクリーニング」検査は、スマートフォンから専用サイトにアクセスし、自身で質問項目の回答を入力することで、サイト上にて心身の状況を判断することができる。藤田市長は、「育児に不安を抱える人への一助となるため、皆さんにスクリーニング検査を行っていただきたい」と呼びかけた。
このほか、7月1日に母子の様々な記録ができる母子健康手帳の機能などを有する「かも子育て追う応援アプリ」を導入することや、妊産婦のデイサービスと宿泊を医療機関や助産所に委託する「産後ケア事業」を開始することなどを発表した。